その1:原因の違い…大人は環境・子供は食物
子供のアトピーの原因として食物があります。 |
子供の場合は皮膚バリア機能が未熟なため、掻くことで皮膚の表皮が傷ついてジクジクしてしまい、悪化しやすいのです。皮膚もかぶれやすい状態です。しかし、皮膚バリア機能が発達して食物に対する反応が減ることで、ひどく見えたアトピーも自然と改善していきます。
これに対して大人の場合は、ダニやホコリなど環境が原因になることが多くです。成長に伴って体質が違ったり、食物を避けるのに比べて、ダニ・ホコリを完全に除くことは困難です。皮膚バリア機能は発達しているにも関わらず、湿疹が出ていますので、アトピーによって皮膚バリア機能が壊れた状態を、外用薬で治療することになります。
その2:湿疹の違い…大人には「痒疹」もある
このように丸く盛り上がった湿疹が「痒疹」です(写真提供:東京医科大学 皮膚科学 教授 坪井良治先生) |
子供の場合は以上のものだけですが、大人の場合、これ以外に痒疹(ようしん)があります。円形で赤く盛り上がる湿疹です。この湿疹は、ステロイドや内服薬でもなかなかコントロールが難しいのです。
次のページでは、生活と成長の違いについてもご紹介しましょう。