アトピー性皮膚炎/アトピー対策グッズ

アトピー肌にもやさしい? 天然製法の石鹸

アトピーのスキンケアの方法として、こだわりたいのが石鹸。でもどんなタイプを選んでいいのか、迷いますよね。皮膚科の医師が作った石鹸を実際に使用してみましたので、その印象をご紹介しましょう。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

スキンケアで重要なアイテムの一つである石鹸。でも色々な種類のものがあって、どんなタイプを選んでいいのか迷ってしまいますよね。

皮膚科の医師が作った石鹸を実際に使用してみましたので、今回は天然製法の石鹸についてご紹介しましょう。

石鹸とは

スキンケアに欠かせない石鹸ですが…
一般に言う石鹸とは、主に、動植物の油脂からつくられる脂肪酸の塩を原料としています。

オイル・油脂に水酸化ナトリウムを入れて作ることが多いのですが、界面活性剤を含ませて、泡立ちをよくすることで洗浄力を強化しています。界面活性剤は、細菌の壁やウイルスの殻を壊すので、殺菌作用を発揮してくれるのです。

しかし、石油から作られる合成洗剤などは、分解が遅いために自然に戻りにくく、環境破壊の要因にも挙げられています。一般に市販されている石鹸は、中和機械練り法と言って、機械でオイルに水酸化ナトリウムを入れて冷却・乾燥させることで、大量生産されています。大量生産できますので、価格を抑えることができます。
エコブームで環境に優しい石鹸や洗剤が増えてきましたが、アトピー肌にもやさしいのでしょうか?

アトピーにとって、スキンケアは非常に大事ですし、身近でできる治療の1つです。石鹸が、スキンケアの中心になります。肌に優しく、肌を清潔に保つ石鹸が望まれます。

今回、はしかた皮フ科クリニックの横井葉子先生が石鹸職人とともに作られた100%天然素材の石鹸を使用してみましたので、それについてレポートしたいと思います。


皮膚科の医師が作った石鹸とは

LOHAS的な生活はアトピーに有効?でも紹介しましたが、都会に住んでいても、自分の健康と地球環境との共存は大切にしたいところです。地球環境に生きている人にとって、自然の素材は、環境と広く直接接している皮膚にとって、よい影響を与えることが多いのです。

この石鹸の成分はどうでしょうか?

■天然のやさしさにこだわった成分
これが皮膚科の医師が作られた石鹸です。手作りの感じが出ています

  • 国産精製牛脂:人に近い動物性素材
  • 精製ヤシ油:バーム油よりコストがかかるが肌に優しい素材
  • 無添加:変色・変質を防ぐために使われる防腐剤や酸化防止剤不使用。
  • ティートリー油:オーストラリアやニュージランドの森に生えているハーブの1種を使用。精神鎮静作用がある。アトピーの悪化因子、ブドウ球菌を選択的に排除してくれる。


石鹸A(アトピー)
80g 1200円(税別)
成分:ティトリー0.5%、グリセリン0.5%、トレハロース1.0%

■手間ひまのかかる釜焚き、枠練り製法
製造日の湿度と気温により原料の配合を調整し、釜焚き時間、熟成期間も素地によって調整する職人的な石鹸製造方法です。具体的には、天然の動植物油脂に水酸化ナトリウムを少しずつ入れていきます。反応が終了したら、冷却固定し、自然乾燥させます。このようにして肌に優しい石鹸が出来ます。自然の中で作られますから、プロの勘が必要です。
結構、手間がかかっていますね。
天然素材と自然で作られるため、皮膚の水分や皮脂を残したまま、スキンケアができるのかもしれません。



実際に使ってみた感想を次のページでは、説明します。
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