[The Journal of Nutrition. 136: 2006]
効果あり? アーモンド食の実験内容
生のアーモンド23粒/日をよくかんで食べるのは美肌効果もバツグン! |
まず最初に初期値を知るため、白パンのみ97g(炭水化物49.0g、タンパク質8.4g、脂肪3.1g)を2回にわたって摂取してもらい、基本データを取りました。次いで3種類のテスト食を取ってもらいました。
- アーモンド食 (白パン97g+アーモンド60g)
- 米飯食 (ご飯60g+チーズ68g+バター14g) マッシュポテト食 (マッシュポテト68g+チーズ62g+バター16g)
このテスト食はエネルギー2,500kJ、炭水化物50g、タンパク質21g、脂肪34gで揃えてあります。
食後の血糖上昇の割合を示すグリセミック指数は、炭水化物50g摂取後の血糖上昇を時系列で記録して、その曲線の面積の比を指数にします。コントロールの白パンのみを100とすると、米飯食が38±6と低かったのですが、アーモンド食も55±7と十分に低レベルです。マッシュポテト食は94±11と高い指数でした。
血清インスリン濃度も同様の結果です。
A1Cへの影響は?
短期間の実験ですからGA(グリコアルブミン、過去1~2週間の血糖指標)やA1Cの差はでません。ですから抗酸化ペプチドのグルタチオン等のタンパク・チオールの酸化型、還元型の比を調べて、高血糖の酸化ストレスを調べました。これならば短時間の高血糖の影響が計測できます。
分子内に硫黄(S)を含むシステインやメチオニンなどのアミノ酸は、酸化されると-S-S-結合になるので酸化ストレスが分かるのです。
これによっても、白パンのみ97gを食べるより白パン97g+アーモンド60gの方が酸化ストレスが小さいことが立証できました。高血糖そのものが酸化ストレスですから、これによってもアーモンド食の食後血糖上昇の少ないことが裏付けされます。
更にアーモンドは抗酸化のビタミンEが豊富ですし、皮の部分にはファイバーだけでなく約20種類の抗酸化物質があると言われています。血糖コントロールに必要なマグネシウムもたくさんあるのです。
でも、ナッツ類は高カロリーですね。いつもカリカリ食べていたら太らない?と心配する人もいるかもしれません。
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