日本でもこの分野の話題には事欠きません。
最新のニュースは大阪工業大学の仲町教授らが開発している『モバイルホスピタル』です。極細の注射器を組み込んだ測定器で、血液を採取・分析してデータを医療機関に電送することを目標にしています。蚊が血を吸う仕組みを模倣して作った内径50マイクロメートル(マイクロは百万分の1)の注射針が話題です。患者が腕に装着できるようになるそうですが、血糖値はともかくとしてコレステロールの量まで検出するセンサーが付く予定なのには少々あぜんとします。
そもそもコレステロールや中性脂肪値は12時間以上の『飲まず、食わず』のあとでないと意味のある数値が読めないのですから…。
血糖値はどうでしょうか?時系列で血糖値を測定・分析しても、そこから分かるのは血糖の動きのパターンのみです。何かをどの位食べたらこうなった、あるいはこういう運動をこの位したらこうなったという、インスリンを注射している1型の人にはおなじみの『アルゴリズム』は機器では判断できません。やはり限度があるのです。無痛測定ができるのはうれしいことですが、それよりも無料で血糖測定できるほうが、もっともっと糖尿病者にはうれしいことなのです。そして、インスリンや経口剤と食事とのマッチングを医療サイドがより正しく認識しないといけません。日常の生活にフィードバックできなければ手軽にできる無痛血糖測定器もあまり役に立たなくなってしまいます。
耳で測る体温計は1日なん回測ってもお金がかかりません。耳の血糖測定器も同様なら、これはスバラシイ!
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