うつ病/うつ病の治療法・薬・カウンセリング

恋にもうつにもチョコが効く!?

チョコレートを食べると、落ち込んだ気分が軽くなったり、イライラした気持ちが落ち着いたりすることはありませんか?それには、科学的根拠があるのです。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

チョコレートには天然の抗うつ作用があります
チョコレートには天然の抗うつ作用があります
疲れた時、イライラした時、何か甘いモノが欲しくなりませんか?そんな時、チョコレートなどいいですよね。チョコレートが口一杯に広がると、何だか幸せな気分になります。実はこれには科学的な根拠があるのです。今回はこのチョコの秘密についてお話したいと思います。


チョコレートは脳内のセロトニンを増やす!

チョコレートには、必須アミノ酸のトリプトファンが含まれています。トリプトファンにはいろいろな役目がありますが、その1つは、トリプトファンが血液中から脳内に入り、神経伝達物質のセロトニンの原料になることです。セロトニンには気分を調節する働きがあるので、脳内のセロトニンが不足すると、気分が落ちこんだり、イライラしやすくなります。

トリプトファンが血液中から脳内に入ると、他のアミノ酸と一種の競争が起きます。血液中にトリプトファン以外のアミノ酸が豊富にあると、トリプトファンはあまり脳内に入れないのですが、チョコレートを食べると、チョコに含まれる糖分で血糖値は上昇し、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンにはトリプトファン以外のアミノ酸を血液中から筋肉へ追い出す作用があるので、競争相手が少なくなったトリプトファンは脳内に入りやすくなるのです。その結果、脳内のセロトニンの量は増加します。

以上が、チョコを口にすると、落ち込んだ気分が軽くなったり、イライラした気持ちが落ち着きやすくなるメカニズムです。

>>さらに、チョコレートには恋の気分になれる物質も含まれています!>>
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます