寒い季節となりました。電車に乗れば風邪で咳をしている人も多くなって免疫機能が弱くなると風邪を引きやすい時期です。そこで今回は不妊治療にはかかせない暖かい環境と風邪やインフルエンザに罹らないための知恵と工夫をお教えしましょう。
風邪は何故よくないのか?
風邪を引くことはよくないことだというのはみなさんご存知の通りですが、なぜ風邪を引くと不妊治療によくないのでしょうか?まず、風邪を引くと身体中にウイルスが入り込んでいるので自然的に免疫機能が上昇します。この状況は妊娠をするにあたってあまりいい影響がありません。特に男性の精子は女性の体の中で異物と判断されやすくなるので攻撃される可能性があがるからです。
そして女性の妊娠初期にも風邪は禁物です。妊娠初期に薬の投与は催奇形性を起こす可能性が高い事は既知のことですが、妊娠を知らなくて薬を飲むこともあるからです。だから風邪は引かないに越したことがないのです。
インフルエンザの恐ろしさ
風邪とインフルエンザは同じウイルス性の疾患なのでよく似た病気だと思われている方も多いようです。しかし、まったく別物であることを理解する必要性があります。
風邪ではめったに人は死にませんが、インフルエンザでは毎年多くの子供や老人が亡くなっています。それだけ重症度の高い疾患といえるでしょう。
それはインフルエンザウイルスの抗原が徐々に変化するため毎年型が異なるためです。そのため大体8年前後で大変化がおこり、その新株に対して人はほとんど免疫がないため大流行します。
昨年も私の友人が不妊治療中にインフルエンザに罹って、治療中なので薬を飲まないで我慢をしていました。そしたらそれがこじれて肺炎になり、病院に入院となり、1ヵ月近く病院で過ごさなければならなくなってしまいました。不妊治療を再開したのはそれから2ヶ月後、結局3ヶ月以上を無駄にしたという例がありました。
風邪予防の知恵
じゃあ、どのように対処すればいいのでしょうか?いくつかのポイントを書いて行きたいと思います。
1)予防
予防として効果があるのは飴です。風邪になりやすい状態はのどが乾燥しやすい状況といわれています。のどあめや普通の飴でもいいので口の中をつねに湿気があるようにしておく事はのどを守るためには大切な事です。
また、通勤や会社内での人が風邪を引いている場所へ行かなければならない時、手洗いとできれば定期的にうがいはしたいものです。うがいがどうしても出来ないようでしたら薬局でトローチやのどに噴射するタイプの消毒薬を携帯すると良いでしょう。
それから乾燥した空気にさらされる場所に行く時にはマスクはかかせないと思います。安いものですからまとめて買って使い捨てにするとよいかと思います。
2)引いてしまったら
やはり、年末のハードな仕事や忘年会の連続で体調を壊して風邪を引いた場合は、休養と睡眠しか根本的な解決方法はありません。しかし、どうしても仕事に行かなければならないとか休めない場合はクイックマッサージをお薦めします。つぼへの刺激が一時的に体の免疫力を高めるといわれております。昼食時の30分とかをその時間に利用する事により、回復へ導きましょう。しかし、一時的なものなので仕事後はきっちりと休養をとって回復につとめて頂きたいと思います。でもこの時点で不妊治療はお休みするしかなさそうですね。