不妊症/不妊治療にかかる費用・助成金

不妊治療に1000万円かかるって本当?(3ページ目)

以前悩み多き不妊についてお話を致しましたが、その中ではあえて経済的な部分からは検証しませんでした。それだけで多くの事が語れるからです。今回は不妊とお金についてのお話をしてまいりましょう。

執筆者:池上 文尋

不妊治療費の差はどこから生まれるの?


じゃあなぜ、こんなに費用に差が開くのでしょうか?それは下記の理由によります。

1)国立大学や公立大学病院が安い理由は?

人件費や土地代が公務員のために原価計算していないからです。土地は国のものだからコストはかかっていないし、人件費も様々な疾患の患者さんがおられるので、いちいち計算していないということです。公的機関であり、一度決められた費用はなかなか変わらないですから激安治療になることが多いです。

但し、妊娠率が高いかどうかは別です。ある意味、大学の場合はドクターの研究や勉強の合間に治療をしているわけで、個人病院のようなきめの細やかなケアができるかどうかは未知数です。
PCO
お金が飛ぶように必要な場合もあります。

2)自由診療でも金額に大きな差があるのはなぜ?

高い料金になる理由は3つあります。
(1)大きな設備投資をしているためにその回収のために必要である
(2)多くの良い人材を確保するために人件費を必要としている。
(3)その病院の土地代が高い
よって都会で便利の良い場所で良い設備のところは治療費を高くせざるを得ないということですね。

3)料金と妊娠率の関係は?

難しいところですが、あまり関係ないのではないでしょうか。地方で料金が安くてもしっかりと治療しているところもあります。料金が倍だから妊娠率が2倍ということはありえません。

料金を見ながらもきちんとケアをしてくれて、納得のできる医療を提供してくれるところを探す事が重要です。妊娠率が高いと言われている有名不妊クリニックでも合わないと逃げていく患者さんは多いです。相性があるからです。
PCO
最近、カードでの支払いも可能な不妊クリニックが増えています

不妊治療、特に高度生殖医療の場合はどうしても自由診療になるので患者さんの財布には厳しいと思います。よって私は体外受精を行なう前にはきちんと色々とクリニックを比較してもいいのではないかと思います。そのために最も良い方法はそこで体外受精をした人の話を聞くことです。WEBサイトで確認しても良いかと思います。

場合によってはドクターやナースにその旨をお伝えして体験された方のコメントを聞く機会を作ってもらってもいいのではないでしょうか?

まとめ


今回は不妊治療とお金についてのお話をさせて頂きました。首題の答えですが自由診療の部分で不妊治療を行なうと子供1人産むのに1000万円以上かかるケースは実際にありえるということです。数としては非常にまれだと思いますが、そういうケースもあるということですね。このテーマはまだまだ奥が深いので今後も掘り下げて調べて行きたいと思います。
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