不妊症/不妊治療にかかる費用・助成金

不妊治療に1000万円かかるって本当?

以前悩み多き不妊についてお話を致しましたが、その中ではあえて経済的な部分からは検証しませんでした。それだけで多くの事が語れるからです。今回は不妊とお金についてのお話をしてまいりましょう。

執筆者:池上 文尋

以前悩み多き不妊についてお話を致しましたが、その中ではあえて経済的な部分は検証しませんでした。それだけで多くの事が語ることが出来るからです。今回はその「不妊とお金についてのお話」をしてまいりましょう。

不妊治療費には2つの支払いの種類がある


よくある質問で「不妊治療ってお金かかるのでしょう!」という問いがあります。この問いには様々な意味があります。不妊治療は特別な治療をするから高いのでは?テレビのドラマで見たけど長い間かかるのでは?とか様々なことを思い巡らせてこういう質問になるのだろうと思います。
PCO
可愛い我が子に会うためにはお金は惜しまないとはいうものの・・・

それでは基礎的な事からお話をしたいと思います。

医療の支払い方法には2つの種類があります。1つは健康保険が関わっている「保険診療」ともう1つは健康保険はまったく関わっていない「自由診療」です

保険診療の場合、個人が医療機関で医療行為を受けると、その医療費は次のような流れで決済されます。

●個人がその場で支払う自己負担(3割) → 医療機関へ
●自己負担以外の額は、支払基金による審査を経て、個人が加入する保険者(健康保険組合等)7割 → 医療機関へ

★関連WEBサイト
医療保険の仕組みと役割は?

自由診療の場合はすべて患者さんの負担になり、かかった費用はすべて患者さんから医療機関に支払う事になります。

そして不妊治療の場合、保険診療に該当するのは下記の通りです。

<保険診療で行なえる治療例>
タイミング療法
クロミッド療法
HMG-HCG療法

保険診療の場合、基本的には患者さんの3割負担ですから費用が安く済む事はお判り頂けるかと思います。残りの7割は自分で毎月支払われている健康保険と国や市町村の税金から支払われることになります。
PCO
アンケート結果でも最も悩む項目の1つとなっています

不妊治療の初期の検査や治療においては保険診療が可能です。治療で言えば、簡単なカウンセリングや血液検査、タイミング療法や排卵誘発剤による治療も保険でカバーされます。

また不妊治療においてすぐに「体外受精をしましょう」と薦める医療機関がありますが、まだ年齢も若く、特に体外受精等の適応ではない場合はまずはステップアップ治療をされることが治療費の軽減に大きく結びつくことがお判り頂けるかと思います。
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