3)社会のニーズと代理母に対しての意見
先日、毎日新聞の記事で下記の記載がありました。
「不妊治療法の一つで、夫婦の受精卵を第三者の女性に妊娠・出産してもらう「借り腹」について、一般市民の4割以上が容認していることが、厚生労働省の研究班による調査で分かった。借り腹を含む代理出産については、厚生科学審議会の部会が4月に禁止の方向を打ち出し、今後、厚労省が立法作業に入る生殖補助医療関連法でも禁止される予定だが、意外に容認派が多いことが判明した。
調査は、生殖補助医療技術に関する意識を調べるため、今年1月、一般の男女(20~69歳)5840人に調査票を渡し、3647人が回答した(回答率62.4%)。
借り腹について「(自分が対象者だったら)利用したい」「配偶者が賛成すれば利用する」と答えた人は計43.3%。99年に実施した同様の調査での31.2%から急増した。「配偶者が望んでも利用しない」は56.7%だった。(毎日新聞8月9日記事より)」
この記事をご覧頂いてわかるとおり、代理母の社会的認知と容認が進んできていることがわかります。今、法律を作って規制してしまうことが果たしてよいものなのかどうか? 患者さんやドクターの方からも問いかけがあることは確かです。
まとめ
昨年から代理母出産について色々と書いておりますが、私個人としては代理母になってもいいと言われる人がいて、子供を持ちたいと思う人がいて、それを法律で妨げるのはどうかなと思っております。実際に取材を行ってみて、幸せなケースが多く、逆に普通に生まれてくるよりはるかに待ち望まれた子供ということで喜ぶ人が多いのだなあと感じています。確かに家族問題や遺伝的な問題、ビジネス化の問題など色々とトラブルが起きる可能性があることは事実です。でもトラブルを人間の知恵や勇気で越えてこそよい社会が生まれると思います。
代理母もアメリカの場合は非常にボランティア精神のある女性が多く、他人の幸せのために一肌脱ごうという人が多いのが印象的でした。決して快いとはいえない妊娠中の様々な身体の変化や影響についても理解がある上に「子供が持てない人に私の身体が役に立つなら」というコメントが印象的でした。
日本でもそんな心の余裕のあるボランティア精神があるとは思うのですが、制度や法律で取締りがあるとそんな優しい心も生まれるはずがありません。
今後、このようなマイノリティの権利というものがクローズアップされてきます。その時に「あの時にこんな法律を作ったのは誰だ?」と言われないように先見性を持った心の通う取り決めをして頂ければと思っています。
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