需給バランスやエリアポテンシャルも押さえよう
先日ある行政区のマーケット調査をしていたところ、国勢調査ベースで社会減が人口の約5%。その駅では、竣工済みの新築マンションのファミリータイプが1,000万円未満の価格で販売されています。日本の人口が減少する中で、東京圏の人口が増えているということは、人口が減るエリアは多いのです。人口趨勢は、将来の賃貸マンションの稼働率や賃料にも影響を与えるので、ある程度総賃料の設定年数は、低く見積もるべきでしょう。都心と郊外では、期待すべきリターンも違うはず。総賃料の算出は、価格の納得感の目安として考えていただければと思います。また、デザイン性が高い、エリアではかつてない高級感など、検討しているマンションならではのプレミアム部分はあるはず。自分にとって価値あるマンションかどうかは、適正価格以前に購入の大前提です。
今と家賃が違うことを認識しよう
今賃貸で住んでいる同等レベルのマンションを購入するのであれば、損得で考えるとよほど高い買い物をしなければ、買った方が得ではないでしょうか?12万円の家賃のマンションの総購入価格は、総賃料算出期間を19年で考えると、想定価格は、2,736万円です。でもおそらく、12万円の家賃を払っている方で2,736万円のマンションを購入される方は少ないでしょう。今の賃貸よりは、グレードアップしたマンションの購入を検討しているはずだと思います。頭金が2割以上必要と世間一般に言われているのは、そこに住居のレベルアップがあるからで逆に、今の住まいと同じレベルの住まいを購入するなら、返済できることが前提ですが、諸費用があれば十分ではないでしょうか。一方、賃料から見て適正価格であっても自分にとって、高すぎるマンションの購入は、慎重に考えたいところでしょう。いくら良いマンションでも、価格が高いということは、賃料が高いと同じ意味であることを踏まえておきたいところです。
今後価格が下落すれば、賃料からみた効用は上がりそうです。需給関係で大きく価格は変動しますが、納得感ある価格の見極めに、検討マンションの賃料把握をぜひおこない、購入の目安にして下さい。