百日咳?別の病気? 確定診断は難しい
成人の診断は難しい! |
成人の百日咳の場合は、ワクチンの関係で小児のような典型的な経過を取らず、咳だけが続く場合が多いとされています。これと同じく、以前の記事「オリンピック病に御注意に書いたように、マイコプラズマ肺炎も長期間続く咳が特徴です。アレルギーによる喘息も咳が主な症状ですが、通常は何か吸い込んだ時が咳のきっかけとなるので、ある程度区別することが可能です。
百日咳は細菌による疾患なので、培養検査で菌を検出すればすぐに分かると考えがちですが、特殊な培地が必要な上、病気の期間中に菌が検出できない時期があるので、培養検査をしたとしても必ずしも診断できるとは限りません。
菌に対する免疫力(抗体検査)を調べれば過去の感染歴を知る事ができますが、この検査は病気の時期の異なる時期、例えば咳がある時期と咳が納まった時期に2回採血して、抗体の力価(量)を比較して「あれは百日咳だった」と判断することになりますので、後だしジャンケン的になります。
マイコプラズマ肺炎に効く抗生物質が有効
マイコプラズマに対する抗生物質が百日咳にも有効 |
あまり発熱もなくて咳の症状が取れない状態が2週間ほど続いたら、病院を受診しましょう。成人の場合は診断が難しい百日咳ですが、幸いなことに咳が続く病気のマイコプラズマと同じ系統の抗生物質が百日咳に対しても有効とされています。
抗生物質の服薬期間は2週間程度必要とされているので、自身の判断で休薬しないようにして、しっかり治しましょう。
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