目の病気/近視・遠視・乱視

視力ダウン? 目の調節力を補う方法とは

手元の携帯メールから机のPC画面、ちょっと離れたテレビ……と、見るものへの距離が変わるときは、目の調節力が必要です。調節力の低下に有効なコンタクトレンズの処方もあるのです。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

手元の携帯メールから机のPC画面、ちょっと離れたテレビ……と、違った距離を見る時に近くと遠くを見る目の調節力が必要です。調節力の低下を感じた時に「monovision」コンタクトレンズを試して見ませんか。


2種類の視力…… 日常で大切なのはどちら?

あまり知られていませんが、視力には遠くを見る「遠方視力」と近くを見る「近方視力」の2種類があります。日常生活に当てはめると、車の免許証の取得や更新の時には、遠方視力が必要となります。一方、新聞の活字を見る時や手元のPCで作業をするときなど、主に仕事で使うことになるのは近方視力です。

「近方視力」という考え方は大切なのですが、日本では学校で行っている視力検査でも検査対象になっていません。近方視力という考え方が知られていないのが現状です。


会議でも困る! 「近方視力」の衰え

携帯電話の画面・液晶プロジェクター・PCの画面
携帯電話の画面・液晶プロジェクター・PCの画面を見ても大丈夫ですか。
近方視力は、20代の前半でも衰えが始まります。個人差はありますが、早い人では30代の後半から補正が必要となります。近方視力用の補正で解決しますが、困るのは補正をした状態だと、遠くをはっきり見ることができなくなってしまうのです。異なった補正手段が必要となります。

たとえば最近の会議では、遠くの液晶プロジェクターの画面と、手元のPCの画面、マナーモードの携帯画面など、異なる距離にあるものをしっかり見なければならない場面も多いでしょう。いちいちメガネを掛け替えていては、会議の進行についていけなくなってしまいます。掛け替えないで済ますには「遠近両用眼鏡」をかけるという方法が一般的ですが、レンズも大きく、なんとなく仰々しくて倦厭している人もいるかもしれませんね。そんな人にオススメしたいのが、「monovision」コンタクトレンズという考え方です。


>>次のページで、monovisionについて説明します。>>
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