さて、頭痛にもいろいろな原因があることはシリーズでお届けしてまいりました。なんとなく“頭の痛み=脳の痛み”と考えがちですが、本当は、脳自体は痛みを感じない場所なのです。頭の血管や筋肉が刺激を受けて、初めて「頭が痛い」と感じます。
もちろん原因が違えば、対策も異なります。今回はタイプ別に頭痛対策についてお話いたします。
第1回 「頭痛」って病気なの?
第2回 「頭痛もちの頭痛ってどんな頭痛?」
付録 片頭痛を簡単に診断できる簡易質問表
第3回 「危険な頭痛」ってどんな頭痛?
番外編 脳幹出血ってどんな病気?
番外編2 クモ膜下出血ってどんな病気?
第4回 頭痛対策
- 一過性の日常的な頭痛…経過をみておけばOK
- 脳の中に問題がある頭痛…急性なら救急車
- 脳には問題がないのに慢性的に起こる頭痛1 片頭痛…診断とお薬がポイント
- 脳には問題がないのに慢性的に起こる頭痛2 群発頭痛…痛みは強烈なので病院へ 脳には問題がないのに慢性的に起こる頭痛3 筋緊張性頭痛…大体がコレ!あっていない眼鏡や枕も原因に
一過性の日常的な頭痛
経過をみておけばOK
アイスを食べて頭痛が起こることも |
代表的なのがカキ氷やアイスを食べた後、頭が『キーンとする』ような頭痛。冷たいものによってのどの神経が刺激されて、脳が頭痛と勘違いしてしまうことでおこります。頭の血管は一瞬収縮し、そのあと急に拡張します。なんと別名「アイスクリーム頭痛」という名前がついています。
また、二日酔いの後に、脈に合わせてズキズキ頭痛がするのは、頭の血管が拡張して周りの神経を刺激するからとも言われています。
寝すぎや風邪で起こる頭痛も、頭の血管が拡張するからと考えられています。
こういった頭痛は、様子をみておけば大丈夫です。
脳の中に問題がある頭痛
急性なら救急車
脳のなかに問題がある頭痛には脳出血や脳腫瘍がある場合があります。この場合、脳をとりまく血管や神経が引っ張られたり、圧迫されて頭痛が起こると考えられています。特に、「急におこった激しい頭痛、意識が変だったり麻痺がある頭痛はすぐ救急車!」というタイプの頭痛です。
ちなみに、外科的に処置する必要がある可能性がある場合は脳神経外科、そうでなければ内科ですのでご参考までに。
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