ヒトと動物のなるほど「わきが学」

気分爽快!
もう、汗をかくのは怖くない!
前のページで「わきがの原因は遺伝です」とお話しました。遺伝ということは、半分は避けようのないことです。ですから、わきがを気にしなくてすむような環境にあることが一番です。しかし、実際は「わきが=臭い・嫌なもの・治したいもの」という観念が染みついてしまっていますよね。はたして本当に、わきがのにおいは「排除すべきもの」なのでしょうか? 

「わきが」とは、古典の「脇香」すなわち脇の下が香る、という風情から発生しています。わきがのにおいは、嗅覚において個人を識別するためのにおい、というわけです。

ヒト以外の多くの哺乳類は、においで仲間や敵をかぎ分けるといいます。自分の固有のにおいを木や石にこすり付けることで、相手に自分の存在を知らせるわけです(マーキング)。われわれ人類にとり、この名残りがアポクリン汗腺から出るにおいなのです。やがて、においで人や物を区別することをやめてしまったヒトは高度な文明を持つようになり、「におい=異なもの」として排除してきたわけです。

わきがと上手く付き合っていく?

体毛の濃い人(白人)が多い欧米諸国などは、においに対して寛容で体臭はあって当たり前とされるようです。わきが人口も多いようですし、香水と混ぜ合わせてうまく対処しています。われわれ日本人にとっては忌み嫌われるきついにおいでも、彼らは「においと共存していく文化」を持っているわけですね。

こんな話もあります。かつてベルサイユ宮殿には用を足すところがなかったので、どうしていたかというと……、庭で垂れ流していたというのです。あたり一面は悪臭が立ち込めます。もちろんそれなりの処理はしていたのでしょうが、それだけにおいに寛容だったということです。ですから「わきがくらいで騒ぐな!」となるわけですね。

どうでしょう? むしろわきがでないことのほうが「珍しいことなんだ!」と思えてきませんか? それでもどうしてもわきがが気になるのであれば、一人で悩まずに美容整形外科など専門の医療機関に相談にいくだけでも、気分が違うのではないでしょうか。


酒井先生
 
今回お話を伺ったのは……
酒井形成外科
酒井 倫明(さかい・みちあき)さん
酒井形成外科 理事長・院長/日本形成外科学会専門医・医学博士/昭和大学講師




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