飲酒・アルコール/二日酔い症状の対策・解消法

酔っぱらいの薬理学 結婚式で酔わない為に(2ページ目)

秋は6月とならんで結婚式のシーズンです。披露宴にご招待された人、今日は主役のあなた、おめでたい席で酔い過ぎない為に「酔っぱらいの薬理学Part2」です。お楽しみください。

執筆者:赤堀 一仁

~お酒の選び方ガイド~
お酒にもいろいろな種類がありますが大きく別けると醸造酒と蒸留酒というのに別けられます。醸造酒か蒸留酒かはお酒の製造工程に由来するものです。

ぶどうなどはそのものの糖分、デンプンでできたお米や麦などの穀物は分解して糖分になりますが、この糖分を発酵させるとアルコールができるのです。この発酵の工程が醸造と呼ばれるのですが、この段階で精製して製品化したものが醸造酒です。一方、蒸留酒というのは醸造などで作られた原酒に熱を加え、いったん蒸気にしてその蒸気の中からアルコール分だけを取り出します。こうしてアルコール濃度を高め不純物を取り除いて作られたものが蒸留酒なのです。

同じ原料の日本酒と米焼酎、ビールとウィスキー、ワインとブランデーなどはこのような違いがあるのです。このような不純物はお酒の特徴となる風味などに影響するのですが、私の経験からいうとこうした不純物が多い醸造系のお酒(日本酒、ビール、ワインなど)の方が酔いやすい印象を持っています。今回のケースのような時にはどちらかと言うと蒸留系(焼酎、ウィスキー、ブランデー)のお酒を選ばれる事をお薦めします。しかし蒸留酒は、不純物を取り除くと同時にアルコールを濃縮しているので強いお酒なのが一般的です。

ということは、酔わない方がいい時には蒸留系のお酒を薄めて飲むほうが少しだけいいのかもしれません。

~気持ちの問題~
結婚式などは普段のお酒の席とは違い、久しぶりの顔ぶれと、初めてお会いする人達が入り混じっていて、リラックスと緊張が混在していて自分のペースを見失いがちです。

祝辞やパフォーマンスなどイベントがある方は特にそうです。自分の出番の前というのは緊張している為、飲んでいてもあまり酔ってくる感じはしないものです。だからといって「今日は調子がいい」なんて勘違いは禁物。しっかりセーブしておきましょう。

また、イベントの後はそれまでの緊張状態がなくなり、一気にリラックスモードになります。これまで、緊張を紛らわす為にたくさん飲んでしまっていた人はここで一気に酔いが回ってきます。また、ひと仕事終えた後なので、「よしっ!これから本番」なんてやってしまっても、これまた酔っ払いになってしまう要因です。

いずれにしても自分のペースを保つ事は、酔っぱらい予防の第一歩です。慎重にいきましょう。

~対策~
さて、酔ってしまったらどうしましょう。それは、それ以上のアルコールを摂るのを止めて、なるべく早くアルコールを体から出してしまう事が大切です。
そのために大切な事は、尿による排泄をたくさんする事です。それには充分な水分を摂る事、利尿効果のあるお茶を摂ると分解されたアルコール分がどんどん体から出てきて二日酔いも少しは早く回復する事が期待できます。

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