飲酒・アルコール/飲酒・アルコールが招く病気

鍛えられて飲めるようになった人は要注意!

「酒は百薬の長」と言いますが、やはり飲み過ぎは禁物。飲みすぎとがんの関係、正しく知っていますか? 人によって違うお酒の適量と、お酒を適量に保つコツをご紹介します。

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド

年末年始のお酒はどう乗り切る?

宴会続きの年末・年始
何かとおつきあいも多い、年末・年始。宴会続きの生活で気になるのは、体調管理です
おつきあいの席が多くなる年末年始。忘年会の予定でいっぱいという方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

そして、宴席の席に欠かせないものといえばお酒。おいしい料理とともに、いただくお酒は、本当に良いものです。思わぬ相手とお話がはずんで、新しい展開が見えるというのは、仕事でもプライベートでもあるものですね。

しかし、お酒には思わぬ落とし穴もあります。飲み過ぎて二日酔……ぐらいならまだかわいいものですが、アルコールそのものが体に与える影響を考えると、長期間に渡って過度の飲酒を続けることは、がん予防の観点からも避けなくてはなりません。

今回は、お酒を楽しむためには欠かせない、お酒の適量についてお話します。

お酒の強い・弱いは何で決まる?

お酒の強い・弱い
お酒の強い・弱いは体の中にある、アルコールを代謝する際の酵素の違いによって決まります
経験的に知られているように、いくらお酒を飲んでも顔色一つ変えない人もいれば、一滴も飲めない人もいる。また、私のように、飲めないわけではないけれど、ビール一杯で顔が真っ赤になって、あとは眠くなるという人もいます。

この違いは、何で起こるのか? それは、体質の違いです。簡単に言うと、アルコールの分解する能力の違いで起こります。

体内に摂取されたアルコールは肝臓で分解されますが、その際にアセトアルデヒドという物質に変わります。アセトアルデヒドは、さらに分解されて酢酸に変わり、最終的には水と二酸化炭素に変わります。

アセトアルデヒドを分解する酵素には3つのパターンがあり、これがすなわち、上記のような3つの飲酒のパターンと一致します。体に対する毒性が高い物質なので、飲酒の際には注意が必要です。

次のページでは、要注意な飲酒パターンとお酒の適量についてお話します。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます