仕上げの3つの練習です
空気の流れを感じてください |
【1】 呼吸調整練習
自分の呼吸に注意を向けて、「(自然に)楽に呼吸している」と、心の中で繰り返します。
自律訓練法では、特に決まった呼吸法を勧めているわけではありません。腹式呼吸でも胸式呼吸でもよく、普段行っている呼吸を、ゆっくり深く行うことが大切です。
気管支喘息や過喚気症候群などの呼吸器系の病気があるときには、調子が悪くなる可能性がありますから、この呼吸調整練習を行わず、次の段階に進んでください。
【2】 腹部温感練習
おなかの中にお日様があるイメージで |
第5公式の「お腹(太陽神経叢)が温かい」を使います。
太陽神経叢というのは、みぞおちとヘソの中間にある自律神経の集まりで、腹腔神経叢とも呼ばれています。心身がリラックスしてくると、自律神経のうちの副交感神経の働きが高まって、内臓の血流が良くなります。その結果、お腹が温かく感じられるのです。
心臓調整練習のときと同じように、最初のうちは、あおむけ姿勢で利き手をお腹に乗せて練習すると良いでしょう。
糖尿病や胃・十二指腸潰瘍がある人は、腹部温感練習を行わないでください。また、習慣性便秘症以外の胃腸障害があるときも、飛ばしたほうがよいでしょう。
【3】 額部涼感練習
あなたの額は、どんな感じですか? |
心の中で、第6公式の「額が心地よく涼しい」を繰り返します。
この練習は、いわゆる「頭寒足熱」を認識するものです。「涼しい」は、もともと英語の cool の訳ですから、温度のことだけでなく、爽やかな感じや落ち着いた状態になればオッケーです。
頭痛持ちの人や、てんかん、頭部外傷後の人は、具合が悪くなることがあるので、額部涼感練習をしてはいけません。
最後のページでは、自律訓練法の標準練習をまとめます。
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