生涯収入と生涯支出と住居費
あるだけ使っていてはダメ。収入と支出と住居費のバランスを考えましょう |
【プロフィール】
●年収:400万円(給与収入)
●現在の年齢:25歳
●定年の年齢:60歳
●毎月支出(住居費除く):18万円
上記のプロフィールをもとに、これまで生涯支出・生涯収入を試算してきました。また、シリーズ(1)では3,300万円のマンションを購入した場合を想定して、住居費の総額を試算しました。結果をまとめたものが以下となります。
【プロフィールをもとに試算】
●生涯収入(勤労収入):1億4,100万円
●生涯支出(算出期間は35年間、住居費除く):9,170万円
●3,300万円のマンションを購入した場合の住居費総額:6,550万円
※住居費総額:頭金600万円、住宅ローン2,700万円(2.87%・固定金利・35年・元利均等返済)、管理費、修繕積立金、諸費用、リフォーム・メンテナンス代、他
※「生涯収入」及び「住居費」の試算については、ガイド記事『生涯収入で考えるマンション購入』をご覧ください。
※住宅ローンのシミュレーションは、『おすすめINDEX>ローンシミュレーション』を参照ください。
健全な予算計画であれば、以下のとおりとなります。
■生涯収入>生涯支出+住居費総額
ところが、今回の例では、バランスが崩れています。
■生涯収入<生涯支出+住居費総額
1億4,100万円<9,170万円+6,550万円
▲1,620万円
これはあくまでも一例です。あなたのパーソナルな数字をあてはめてみましょう。
生涯収支が赤字になる要因とは?
さて、ここからが問題です。上記の例のように赤字が発生する要因を考えてみましょう。マンション購入時のローン審査では、問題なくローンの借入ができた。その際の年収がローンの完済まで継続することを前提に生涯収支を試算している。であるのに何故、赤字となるのかしら?不思議に思われるのは当然です。
住宅ローンの落とし穴の一つがここにあります。
住宅ローンの借入れが可能かどうかの判断基準の大きなポイント、それはあなたの年収です。
少々乱暴な言い方をすれば、あなたに継続見込みのある確実な年収があれば、年収400万円のうち、年間支出が399万円で残金が1万円であろうと関係ないのです。収支(収入-支出)を考えて返済プランを立てるのは、あなた自身です。収支が黒字でないと、住宅ローンの返済はできません。だからこそ、現在と将来の「支出」を意識することが大切になってくるのです。これは、しばしば『自己責任』という言葉で語られます。
購入時には銀行から問題なく借入れができ、今年の返済は余裕だけれど、将来、例えば「留学したい」など大きな支出を伴う夢があるのであれば、その支出を見込んでおかねばなりません。将来の支出を考えることは、あなた自身のライフプランを考えることなのです。
では、次ページにて、生涯収支が赤字にならないための方法をみていきましょう。