アメリカでは、1970年代から食べ物とガンに関する研究が、国家的プロジェクトとして行われていました。その結果、野菜や果物をたくさん食べていると、ガン予防や健康増進に効果的であることがわかりました。
1990年アメリカの死亡原因のトップはガンで、その原因の35%をしめている食習慣を改善することが、ますます必要に迫られるようになりました。この年、アメリカの国立がん研究所では、がん予防に効果のある食品をリストアップして「デザイナーフーズプログラム」として発表しました。それまでの肉食中心だった食習慣をあらため、野菜や果物を多くとる食生活にすることで、栄養改善とガン予防をしようと考えたためです。
またアメリカの栄養士会でも、望ましい食生活に向けてサポートするために、アメリカ国民に対して「低脂肪、高繊維食として、1日5品目以上の果物と野菜を食べなさい」という運動を始めました。このメッセージが「5 a day for better health program(以下「5 a dayプログラム」)です。
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最近では、5 a day運動はシンプルで分かりやすく実践しやすいと、その功績が評価され、アメリカのみならず、ドイツ・メキシコ・イギリス・ノルウェー・オーストラリア・カナダなど、世界各国に広がってきています。