食と健康/生活習慣病を防ぐ食事・レシピ

フラックスシード(亜麻)コレステロール対策(2ページ目)

日本ではペットフードやアイピローとして利用されているフラックスシード。アメリカやヨーロッパでは、コレステロール値が下がり、ガンや心疾患のリスクが減少するなど、パワーフードとしてに注目されています。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

◆フラックスシードの優れた成分とは

最近の北米や欧米の研究では、フラックスシードやオイルを食事に加えると、ダイエットに効果があり、コレステロール値が下がり、ガンや心疾患のリスクが減少するなどの報告がされています。

●現代人が不足しがちなオメガ3脂肪酸が豊富
人はカラダの機能を維持するために、オメガ3、オメガ6という二つの必須脂肪酸が必要です。例えば、脳と神経の組織の50%以上はこの2つの脂肪酸からできています。各々の脂肪酸が、プロスタグランデインとよばれるホルモン様物質をつくりだし、エネルギーの新陳代謝、心臓血管の働き、免疫システムの維持等に重要な働きをしているのです。

これらの脂肪酸は、体内でつくり出すことができないので、食べ物から摂取する必要があります。現代人は、オメガ6は多くとっていますが、オメガ3は極端に少ない傾向にあります。

フラックスシードには、オメガ6が20%とオメガ3が60%と理想的なバランスで含まれ、その比率は魚油の約2倍! フラックスシードはこのオメガ3系脂肪酸の供給源として貴重な存在なのです。

オメガ3脂肪酸は、脂肪の中で一番柔らかい性質があり、細胞膜を柔らかくして、血液の流れがサラサラになります。またコレステロールを下げる、脂肪を適切に代謝する働きもあります。こうした働きにより、心臓疾患や糖尿病、脳卒中、関節炎、肥満などの予防、アレルギーを抑制する効果があると言われています。

●ガンのリスクを低下するリグナン
食物繊維様物質「リグナン」は、低脂肪の食事の一部として摂取する実験で、男性の前立腺ガンに伴う腫瘍の成長を遅くすることが報告され、乳ガンなどでも実験が行われており、α-リノレン酸との相乗効果でガンのリスクを低下させる作用があると米国では示唆されています。

また、サントリーと名古屋大学の研究で、フラックスシードに含まれるリグナンの一種、SDGが更年期特有のホットフラッシュ(ほてり)を緩和することも確認されました。

その他にも、便秘の予防・改善や余分なコレステロールや体内の有害物質を排泄する食物繊維、免疫力を高めるβカロテン、老化を防ぐビタミンEなども豊富に含まれています。

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