「砂糖と小じわ」というと唐突な感じがします。でも、両者には密接な関係があるのをご存知ですか?
小じわのでき方と砂糖の関係について、解説します。
3ページ目で、今回のガイド記事に関連した台所で可能な実験方法を解説します。

【小じわのでき方】

コラーゲン線維という言葉をよく聞くと思いますが、このコラーゲン線維の老化が小じわのできる原因です。コラーゲン線維は、線維芽細胞が作る基本的なヒトを構成する蛋白質として、ヒトの持つ蛋白の約30%を占めています。

若いヒトから採取した皮膚と、高齢者から採取した皮膚を顕微鏡で見比べると、若いヒトの皮膚では真直ぐなコラーゲン線維の走行が、高齢者の皮膚では波打っているのがよくわかります。
つまりコラーゲンの走行が波打つ事が皮膚の老化の一つの原因です。
波打つ原因となるのは、コラーゲン線維同士の結合です。

果糖とブドウ糖が結合したものが「砂糖」ですが、果糖はコラーゲン線維の老化を引き起こす作用が非常に強い糖であるため、砂糖の取り過ぎは結果として小じわを増やす原因となります。

では、実際にコラーゲン線維の老化はどのように起こるのでしょうか?
”メイラード反応”に始まる老化の一連の流れを追ってみましょう。

【糖とアミノ酸の反応をメイラード反応と呼びます】

糖に関連して、報告者の名前を取ってメイラード反応と呼ぶ反応があります。これは、糖がアミノ酸と溶液中で反応する性質に基づく反応です。

【メイラード反応は蛋白を老化させます】

アミノ酸が多数結合してできた蛋白中の一部のアミノ酸と糖の間でもメイラード反応と同じ反応が起きます。
メイラード反応の結果として、糖が付いた蛋白(糖化蛋白)は、本来の蛋白質の持つ生理的な働きを失います。そこまで行かなくても生理的な機能(作用)が落ちる可能性があります。つまり、メイラード反応が起きると、コラーゲン線維(蛋白質)の老化が始まってしまうのです。
さらにメイラード反応を起こしたコラーゲン(蛋白質)同士が結合して終末糖化生成物(AGE:Advanced Glycation Endproduct)という物質が最終的に出来ます。

小さな変化なのでAGE状態のコラーゲンができても初めはわかりません。ヒトは、AGE分解酵素をその組織中に持っていないので、時が立つと大きな変化、すなわち小じわの原因となります。
AGE状態のコラーゲンは、年を取るにつれて、体が固くなる、すなわち関節の固さにもつながります。
残念ながら現在の科学ではAGE状態のコラーゲンの乱れた走行を元に戻すことができません。