シニアの選択「住み続けるか」「住み替えるか」
シニアの住替えは体力勝負。気力と体力、資金力がなければ希望の住替えはできません。 |
シングルシニアの場合、住まいは特に重要です。病気になってから、介護が必要になってから、痴呆が始まってからでは対応策がとれません。元気なうちに、自分に合った快適シニアライフを自分で確保する必要があるのです。とは言え、老後のために今の自分のすべてを費やすのは賛成できません。将来の自分を少しだけ意識してマンション選びをする、そうすると選び方も資金計画も変わってきます。意識することが大切です。
住み続けられるマンション、住み替えるための資金計画
何をどう意識するのか、難しい問題です。50年も60年も住み続けられるマンションは、管理体制や長期修繕計画、設備・構造がしっかりしていること、室内室外を問わずバリアフリーで車椅子の走行に問題がなく、手すりや椅子が各所に設置され、シニアにも対応した入居者サービスが充実していることが必要です。また、徒歩圏内の医療・介護施設も必須条件と言えるでしょう。
快適シニアライフを実現するには、これらの条件だけでは十分とはいえませんが、それでもこれらの諸条件を備えたマンションは稀少で、何より高額です。シングルはライフスタイルが変化する可能性が高く、不確定な将来のための資金投入には高いリスクが伴うことを忘れてはなりません。
キャリアプランとライフプランがよほど明確であれば資金投入のリスクは低いといえるでしょう、ですがほとんどのシングルは多額の資金投入に躊躇するに違いありません。では、どうするか。一つの方法は、目標年の住替えの可能性を考え、資金を残して購入することです。
ジャストなマンションを選び、将来の選択の幅をせばめない
購入するマンションに住む期間をイメージし、その間に必要な条件を揃える。例えば、会社勤めの私の30年間に必要なマンションの条件って何だろう、と考えること。将来の住替え資金を残すことを意識し、全額を購入資金に投入しない、貯金が可能な返済プランを組む、などです。
住み続けることを意識してマンションを選ぶ、住み替えることを意識して資金プランを組む、あなたの選択次第です。シニアの方のお話を伺っていて、幸せだなぁと感じるのは、「少々の不安はあるが今の家で住み続けられる条件が整っている」という方。そして、避けたいのは、「資金不足が理由で住替えたいが住み替えられない」「健康面から希望の選択ができない」というケース。
快適シニアライフは、元気なうちの準備が重要ポイント。そして、最初のマンション購入時に自分の長期方針をある程度定めて選ぶこと。「資産を持ちたい」とマンション購入するあなた、マンション購入はあなたへの投資です。将来の展望を持って大切なお金をシフトし、ジャストサイズのマンションを選んでください。