年末年始も休まず仕事。あーでもない、こーでもないと試行錯誤しながら、より完成度の高い作品をつくるべく寝食も忘れて(いや、私は「食」は忘れないな)頑張りました。ようやく全ての仕事が終わったとき、私の口から出た言葉は・・・
●“休んでも誰も怒らないよね”
SOHOを始めたばかりの頃、ホントに仕事がありませんでした。ギャラが入る原稿よりも、企画書や試作原稿を書くことの方が断然多く、それは私にとって不安と自信が入り交じった時間でした。
ポツリポツリと仕事が入り始めると、今度は仕事が途切れることがこわくなりました。一つの仕事が終わって、次の仕事が決まっていないと「あ~あ、明日からプー太郎だぁあ~」と悲嘆にくれてしまうのです。“仕事がない”という状況を恐れる私は、常に営業に次ぐ営業を繰り返していきました。そう、一時期は本業よりも営業にあてる時間の方が長かったのです。
その結果、こちらから断らない限り仕事が途切れることはなくなりました。SOHOワーカーには、これこそ「理想」的なことでしょう。ところが、ちょっと困った症状が私をおそいました。それは自ら「休む」ことをしない、出来ない。「休むなんてとんでもない!」と、いわば“休暇恐怖症”のような状態です。
仕事が途切れると、次の仕事を考えてしまう。ここは休もうと思っていても、依頼の打診があると「やります」と、ほぼ条件反射的に応えてしまう。気が付けばズ~~~~ッと仕事をし続けているのです。これではとても身体が持ちません。身体は「休め、休め」と信号を送っているのに頭が無視をします。そのギャップが続いた果てに私の口から出た言葉は、「休んでも誰も怒らないよね」でした。
自分で言っておきながら、この言葉には驚きました。
SOHOスタイルで仕事をしているのですから、私は自分の心身を完全に制しているつもりでした。が、いつの間にか“誰か”を創り出し、自らその“誰か”に牛耳られていたようです。
これはマズイ事態です。そこで再度考え直して・・・