ビジネス文書として相応しい書き方で書く!
一緒に働きたい仲間として、やはり最低限の社会常識は持っていてほしいと、人事は思っているよ。 |
ほとんどの設問は以下だと思う。
- 大学生活で力を入れたこと
- 君の長所や短所
- 志望動機
- インターンシップで学びたいこと
決してクリエイティブなことを要求しているわけでもないし、授業で書くレポートの類のものでもない。なぜなら、知りたいのは具体的でリアリティのある「君」だからだ。にも関わらず、「作文」調もしくは「論文」調で書いてしまっている学生が多い。まずこの意識を変えるところから始めてみよう。
ビジネス文書としての、3つの原則を書く。
【原則その1】「です・ます」調を基本に書く。
「○○だ」「○○である」「○○と考える」など、いわゆる「である」調で書いてしまっている学生が多い。さて、この記事を読んで頂いている社会人のみなさん、社外・社内問わず、それほど親しくない社会人宛ての文章を「である」調で書く人はいるだろうか。いるわけない。「ええ!就職本にはそう書いてないよ!」
確かにそうかもしれない。ほとんどの就職本は「です・ます」調と「である」調、混在しなければどちらでもよいと書いている。しかし、やはり初対面の社会人が読む文書である以上、大前提として丁寧な言葉遣いで書くことが適切だと私は考える。
比べてみよう。例えば「あなたの長所は?」という設問だとしよう。その回答文として適切なのはどちらだろうか。
- 私には挑戦する力がある。なぜならば、~だからだ。
- 私には挑戦する力があります。なぜならば、~だからです。
さて、どちらが「初対面の人が読む文章」として相応しいだろうか。当然後者だ。もちろん、前者でも通る人はいる。しかしそれは「学生だから仕方ないな」という人事の配慮であって、社会常識・マナーの観点から考えれば、少々センスが無いと言える。特に文中に「貴社」がある「である」調はますます変だ(「貴社」は丁寧語である)。また、先輩訪問や会社訪問のエピソードも「である」調では書き辛い(○○氏と書くの?)。
ただ、文字数的には明らかに「です・ます調」が不利となる。だからこそ後述するが、何度も見直して無駄な文章を限界まで削る作業が必要となるのだ。
【原則その2】結論を先に書き、そのあと論拠を書く。
設問に対する回答を、最初の行に一言で書くのがビジネス文書の鉄則だ。最後まで読まないと分からない文章は最も嫌われる。特にエントリーシートは膨大な数を人事は読まなくてはならない。結論が最後まで分からない文章だと、人事はますます機嫌が悪くなるだろう。読み手を配慮し、わかりやすく書くのが社会人マナーなのだ。【原則その3】余計なことを書かない。
設問に対して、必要最小限の言葉で書くのがビジネス文書の鉄則だ。例えば設問を繰り返したり、論拠として不必要なことは書いてはいけない。抽象的な言葉は徹底的に排除して、必要最小限のことだけを書こう。相手が求めているのは、君の文学作品ではない。具体的な事実のみだ。添えていいのは後述する「熱意」のみなのだ。※次のページで、求める人材像を把握し、自らが求める人材であることを書くことを学ぶ!
※マスコミ系のエントリーシートで、写真やイラストを使って表現するような、一見クリエイティブな書き方を求めているエントリーシートもある。しかし、何もデザイナーやコピーライターを採用しようとしているのではない。そんなスキルはプロに任せればよい。あくまでも大切なのは、設問に対する答えなのだ。