大学生の就職活動/就職活動の準備

本番直前・これからの就活を再確認する!2(3ページ目)

世界的な経済不況の中、新卒採用数は抑制の方向へと進んでいる。きっと不安でいっぱいだろう。だからこそ、やっと試験が終わった今こそ、手綱を引き締めて、やるべきことを完ぺきにこなして、本番を迎えよう。

執筆者:見舘 好隆

【STEP5】エントリーシートを書くために自己分析する

エントリー
自分を作る必要はない。自分を翻訳すればいいのだ。
エントリーシートを書く前に、会社研究が必要であることは理解できたと思う。じっくりやると、1社するのに最短で半日、普通は丸一日はかかるだろう。うまくタイムマネジメントしないと、締め切り一日前になって急いで書く破目になるので、注意しよう。

次にエントリーシートを書く上での「自己分析」について考えてみたい。前ページで、自己PRを書くためには「自己分析」が必要だと述べた。会社研究で「求める人材(求める力)」をチェックしたと思う。このストライクゾーンに入るように、自己PRしなくてはならない。

「ええ、自分を変えろということですか?」

いやいや、そうではない。まず、企業が求める力は、どの企業もほとんど同じだ。コミュニケーション力など「対人基礎力」、主体性やストレス耐性など「対自己基礎力」、言語的および数的な「処理力」、論理的および創造的な「思考力」、そして課題や問題に対処する力「対課題基礎力」のいずれかだと思う。どれも仕事には不可欠なもの。そのうち、どれを特に欲しているかだけなのだ。よって君がPRすべき力も、この5つのどれか、もしくはすべてだと思う。つまり、君を変える必要はない。

気をつけないといけないことは、わざわざ企業が「求める人材(力)」を書いていることである。なぜ書いているのか。この力を持っている人が欲しいからだ。この力を持っている人こそ、その企業で輝けるからだ。

にも関わらず、求める力を無視して自己PRするのは、センスがなさ過ぎである。例えば「投手」を募集している野球チームに、「私はキャッチャーが得意です」と履歴書を送ったら、人事はどう思うだろうか。きっと「求人広告をちゃんと読んでないな」と思うだろう。

自己PRは「求める人材(力)」とリンクさせなければならない。しかし、君を変える必要はないし、企業も全く同じ人材ばかりが欲しいのではない。企業にとっての「求める人材(力)」は、最低限持っていてほしい力であって、必要十分ではない。さらにどんな才能を発揮してくれるのかを企業は楽しみにしているのだ。

そういった意味で「自己PR」は、君を、企業の人事が受け入れしやすいように、「翻訳」する作業なのだ。


※次のページで、【STEP6】面接のために、会社をもっと知る
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