「学習する力」こそ、将来へ繋がる力だ。
職場で輝いている人は、大学時代もきっと輝いていたはず。 |
なかなかいいツッコミである。しかしである。大学1年生においては、将来のことを模索する前に、「学習する力」を修得することこそ肝要なのだ。
大学生活全体が就職活動及び卒業後の仕事においても影響している。図にすると以下である。
つまり、学習に意欲的に取り組むことが結果的に大学生活の充実感・満足度へと繋がり(※4)、それは社会人になってからも仕事の取り組みへと繋がっていく(※3)。また、学習の達成感及び成績は就職活動の成果にも繋がっている(※1・2)。
「先生に勉強しろって言われても、私は別に研究者になるつもりは無いんだけどね!」
と思う学生もいるとは思うが、それは大間違いなのである。そもそも考えてみてほしい。社会人になってすぐ任される仕事を、大学1年生の時から想定できるだろうか。そりゃ無理だ。しかし、
- 課題を解決するする力
- 仲間と協力してクリアする力
- 問題にぶち当たっても動揺しない力
もちろん、アルバイトやサークル活動でも「基礎力」すなわち「学習する力」を身につけることはできるだろう。しかし、目の前の課題である「学業」を捨てて、他の機会でわざわざ「基礎力」を上げる理由は見当たらない。少なくとも単位を取らなければ、「大学卒」という資格は手に入らない。であれば、目の前の課題そのもので「基礎力」を向上させるほうが、遥かに効率的なのだ。
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1年生のうちに、漠然と先を見つめるよりは、まずは目の前の課題をこなすことで、将来に必要な力を身につけることが先決だと、私は考える。
※もちろん、スポーツ選手や司法試験など、長期に渡って努力が必要な仕事は、話は別である。
※さっさと留学したいなど、やりたいことが明確な人こそ、1年生の時にできるだけたくさん勉強した方がいい。単位をしっかり確保しつつ、大学内での友人知人をたくさん作って、2年生から動き出したほうが、効率的だ。
<参考文献>
※1 永野仁ほか(2002)「大学生の就職行動とその成果」『日本労務学会誌』第4巻第1号 ※2 佐々木栄(2003)「大学生の職業選択における学生生活の影響─就職決定者と未決定者の内的要因について─」『筑波大学大学院教育研究科カウンセリング専攻修士論文抄録集』 ※3 矢野眞和ほか(2005)『工業教育のレリバンス』平成14~16年度文部科学省科学研究費補助金・基盤研究 ※4 見舘好隆ほか(2007)『教員による教育相談が学習意欲など大学生活に与える影響について』大学教育学会第29回大会発表要旨集録
※さっさと留学したいなど、やりたいことが明確な人こそ、1年生の時にできるだけたくさん勉強した方がいい。単位をしっかり確保しつつ、大学内での友人知人をたくさん作って、2年生から動き出したほうが、効率的だ。
<参考文献>
※1 永野仁ほか(2002)「大学生の就職行動とその成果」『日本労務学会誌』第4巻第1号 ※2 佐々木栄(2003)「大学生の職業選択における学生生活の影響─就職決定者と未決定者の内的要因について─」『筑波大学大学院教育研究科カウンセリング専攻修士論文抄録集』 ※3 矢野眞和ほか(2005)『工業教育のレリバンス』平成14~16年度文部科学省科学研究費補助金・基盤研究 ※4 見舘好隆ほか(2007)『教員による教育相談が学習意欲など大学生活に与える影響について』大学教育学会第29回大会発表要旨集録