教員免許を取りたいと思った「源泉」を自問自答してみる
「教員になりたい!」という想い。私にはよくわかる。何を隠そう、私もそうだったからだ。
大学に入ったのは教員免許を取るため。それも中学校の社会科の先生だ。頑張って教員免許を取るための授業を履修したものの、ついついクラブ活動にかまけて、単位を落としてしまった。そこで留年して落とした単位を取る道を選ばずに、もう一つの夢である「海外で働きたい!」と言う夢に進む道を選んだ(海外専門の旅行会社に入社する)。
その後、その旅行会社の人事→販売促進→(転職)→インターネットプロデューサーと進むわけだが、どうも大学に入った頃の夢「学校の先生になりたい」「教壇に立ちたい」という想いは、ずっと心に秘めていたようだ(本人は当時気付いていない)。旅行会社時代にも会社の会議室を借りて大学生や専門学校生を集めて「旅行業界就職講座」を開催したり、人事担当者として各大学や専門学校で旅行業界講座の講師もしたりした。インターネットプロバイダに転職後も、東京家政大学で「旅行・ホテル業界講座」の講義をしたり、キャリアカウンセラーの資格を取ったりした。そして今年4月より、都内大学専属のキャリア教育のカリキュラム開発及びカウンセラーとなり、教壇に立つことになった。
ここで伝えたいことは、
- 働きながらでも、夢を叶えることはできること。
- 教員免許を持って無くても、教壇に立てること。
- 旅行会社時代の経験も、インターネットプロバイダ時代の経験も、全て無駄になっていないこと。
例えば河合塾や駿台予備校の職員の求人広告の応募資格には「教員資格の有無は問いません」と書いてある。職員ですから勉強を教えることはできなくても、進路指導や高校側の先生の依頼を受けての進学対策講演会の実施など、教壇に立つことはできる。
また、私と同じように人事部配属になれば、入社説明会での司会や、新人研修の司会、インターンシップなどで教壇に立つことができる。
例えば、子どもたちの自然体験活動の推進する自然体験活動推進協議会が認定するCONE指導者になって、森や川や海で遊ぶことで子どもたちに自然の尊さや厳しさを教え、コミュニケーション力を身につけることを支援するのもいいでしょう。
そして佐藤雅彦さんは慶應大、桂三枝さんは関西大、片山右京さんは大阪産業大、唐十郎さんは近畿大、平田オリザさんは大阪大の教授だ。みんな教員免許は持っていない(教授に免許は必要ない)。有名人じゃなくても、元会社員で教授や講師になった人はたくさんいる。ほら、元リクルートの藤原和博さんだって今は杉並区立和田中学校の校長だ。
もしかしてEさんの夢は、教員免許にこだわる必要はないのかもしれない。
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進むべき道に迷った時。
まずは信頼できる人、もしくはその道のプロに相談する。
次に本業とプライベートの二軸で対応できないのかを考えてみる。
そして想いの「源泉」に遡って、他の仕事の選択肢は無いのかを考えてみる。
もし視野がやや狭くなっていたのなら、少しだけ拡げてみよう。
その上で決意して、まっすぐ進もう。
最後まで諦めずに。