自分に素直に生きることは諦めた方がいいの?
先日、MBTI(性格類型検査)にトライした。MBTIとは「自分の強みや関心の理解」「学習や課題解決のスタイル」「今後の成長のヒント」を知るきっかけに使うテストだ。16タイプに分類され、私のタイプは「ESTP」。詳しい内容は割愛するが、「ふむ、確かにこんなタイプだな」と納得した。しかし、ふと変なことに気がついた。例えば指標「T(論理的・客観的思考)」←→「F(相手の立場を重視する感情)」の結果は「T」だった。実際そうだと思う。しかし今の私は「F」に憧れている、いや、正確に言えば昔の自分を懐かしむ思いを感じたのだ。(写真提供:FotoStyles)
この感覚はもしかしたら、私は元々「F」だったのに、就職しビジネスを経験することで「T」へと変容したのではないかと疑った。それを裏付けるように、現在の「T」寄りの仕事より、「F」寄りの仕事のほうが精神的に楽で、自分らしく働けるのではないかと心から感じている。昔の自分に戻りたいのか? 昔の自分のままではビジネスに通用しないから現実にあわせたはずなのに? MBTIの受験は、そんな大きな気付きを与えてくれた。
「ええ! 自分のスタイルを変えなくてはいけないの?」
「自分に合う働き方で働ける会社を探せっていう事?」
「自分に素直に生きることは諦めた方がいいの?」
違う。そうじゃない。今回みなさんに伝えたいことは、
「自分のスタイルで素直に働くには、時間と力が必要だ」
ということ。さて、紐解いていきましょう。
※次のページで、脚本家・井上由美子さんと『白い巨塔』を例に考えてみよう。