【楽しむコツ1】やらされた仕事はチャンスかもしれない。
仕事の内容や成果に固執するより、そのプロセスにおけるコミュニケーションの方が重要だ。 |
金井壽宏教授は『仕事で「一皮むける」』の中で、異動や転勤などの機会に成長することが多いことを指摘している。私自身も振り返ってみたらまさしくそうである。考えてみれば当たり前で、想定内の出来事しか起こらない日常で成長なんかありえない。新しい仕事に取り組んだり、新しい人と出会ったりすることで、自らの「抽斗(引き出し)」が増えるのだ。辛いし大変だけど、成長しているから辛いし大変なんだと考えれば、嬉しいことなのだ。
あと、就職活動でも同じことである。友達に誘われて行った会社説明会で心打たれることもある。たまたま行った合同説明会や学内の会社セミナーで出会った社員に心惹かれることもある。そんな偶然をより得るためにも、突然訪れた機会を楽しむ気概を持って欲しい。
【楽しむコツ2】「何を」やるかよりも「どう」やるか。
この言葉は、常見さんと出会って話した時、一番感動した言葉だ。人脈の作り方の基本であり、かつ自らの生き方を決める全てでもある。考えてみて欲しい。名刺交換したら、それが人脈なのだろうか。ただ挨拶しただけでは相手の気持ちに君は残らない。きっと君の名刺は引き出しの奥に消え失せるだろう。出会った時にどういった会話をするのか、どんな振る舞いをするのか。そして一緒に仕事をするのなら、どんなコミュニケーションができるのかがポイントなのだ。記事「自らを成長させる機会についての考察」でも書いたが、例えば出会った後にお礼のメールがすぐに書けるかも大切である。その時の印象が良くなければ、次の出会いに繋がらない。人脈として役に立たないのだ。また、その出会いから何を学ぶかを意図しなくてはならない。その人の言葉や振る舞いを一生懸命観察してみる。後述する「壁打ち」をするなど、その人から低姿勢で、全力で学ぼうとする気持ちが大切なのだ。自分とは違う他者だからこそ、必ず何か君よりも優れた何かを持っているはず。そしてその気持ちが相手に伝わることで、その人は何か君にとって有意な事を教える気持ちになるのだ。単に挨拶するだけでは何も得られない。何かを学ぼうとする気持ちを君が持てるかどうかがポイントなのだ。
これは就職活動も同じ。人事との電話やメールのやり取りの中でも、「どう」すれば相手に熱意が伝わるのかを意識して臨むようにしよう。
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