就職活動からの離脱・第二段階「就職活動スタート時」
さて次は、就職活動を初めていきなり離脱してしまうパターンを考えてみよう。この記事を読んでいるみなさんの中にも、結構多いかもしれない。だって大学3年生(短大1年生)にとって、今まさに「就職活動スタート時」だから。
この時期に大学主催の就職ガイダンスや、とりあえずリクナビにエントリーしようと思ったとき、まずぶち当たる壁が「何がやりたいの?」だ。いきなりこう聞かれてすらすら答えられる学生は少なく、きっと戸惑うだろう。リクナビでのエントリーでも「何がやりたいの?」をベースに書かなくてはいけない欄がある。やりたいことがわからないのに、書けるわけはない(とりあえず適当に書いて、説明会に参加してから考える手もあるけどね)。
また、逆に立派に答えられる学生を見て「自分には無理」「自分はあの人と違う」と思って落ち込み、そこから立ち直るために「開き直る」だろう。そして、就職活動から離脱してしまう。
この問題を解決する方法はただひとつ、「機会創造」だ。記事「大学生の就活・5つのプロセス!」や「志望動機って何?」にも書いたけど、自己分析するにも、ネタが無いと分析のしようがない。よって「機会創造」でネタ(興味や関心へのきっかけ・手掛かり、心が躍る経験、目標となる人との出会いなど)を仕入れなくてはならないのだ。
「やりたいことがわからないのに、どうやってネタを仕入れるの?」
わからないから、やってみるんだ。
わからないことこそ、チャンスなんだ。
面白そうな本がないか、とりあえず本屋に行くのと同じさ。面白そうな映画がないか、TSUTAYAに行くのと同じ。どうしても買ってみようと思える本、借りてみようと思えるビデオが見つからないことは多々ある。でもその時こそがチャンスなんだ。何もないから、ここで未知の本やビデオにチャレンジできる。何を買えばいいのかわからなければ、友達に電話をして「オススメの本は何?」と聞くのもいいだろう。何を借りればいいのかわからないからこそ、その店のオススメの棚からテキトーに借りてもいい。
いずれも失敗するかもしれない。でも失敗すれば「この著者はダメだ!」「この分野は興味沸かないや!」「この監督は趣味が合わん!」「この役者はヘタクソだ!」という“新たな情報”を手に入れることができるのだ。
就職活動で失敗する最も多いケースが、私はこの段階でつまづくことだと思っている。だって、ネタがなければ根拠ある選択肢も浮かばず、短絡的に有名企業を受けるだけになる。当然有名企業はライバルも多く、あなたより深く企業研究も自己分析もしっかりやっている学生が多い。結果、惨敗するのは火を見るより明らかだ。そして、諦めてしまう。
だからこそ、「機会創造」を存分にしてネタを蓄えておけば、就職活動が始まっても何も臆することはない。きっと会社探しも楽しいだろう。自己分析だって楽しいだろう。
だって「やりたいこと」がみつかりそうな手掛かりを、山のように持っているのだから。
※次のページで、就職活動からの離脱・第三段階「就職活動途中」について考察しよう!