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「ハケンの品格」最終回でみる派遣の生き方

ドラマ「ハケンの品格」の最終回から、登場人物の派遣社員としての生き方を考察してみましょう。シリーズ第3弾の今回はコラム記事となっております。

執筆者:加藤 由紀子


ドラマの登場人物にみる派遣社員の生き方は?
最終回の放送を終えた、ドラマ「ハケンの品格」、高視聴率のドラマだけあってとっても面白かったですよね。

ドラマならでは設定、例えば、元派遣社員が派遣先の業務で必要な物資(お弁当箱)を、セスナ機からパラシュートで届けて派遣先のピンチを救うというシーンなどもありましたが、派遣のしくみや、メリット、デメリットについてはとってもよく表現されていたと思います。

また、主人公、大前春子をとりまく派遣社員や正社員達の人間関係、悩みなどの心理描写もとっても上手く表現されていて、笑ったり、時には考えさせられたり、ストーリーに自分を重ね合わせて見ることができる点でも共感の持てたドラマでした。

このドラマを通じて、自分自身の派遣社員としての生き方をあらためて考えさせられたという人も多かったのではないでしょうか?

そこで、今回は、「ドラマハケンの品格」に登場したキャラクター達の派遣社員としての生き方について考察してみましょう。何かヒントになる生き方が見つかるかもしれません。


森美雪にみる派遣社員としての生き方

就職活動をするもなかなか就職先がみつからず、なんとか派遣で3ヶ月の契約で就労することができた新米派遣。社会人経験もなく、はじめは満足に使えなかったパソコンも、本人努力で、人並みに使えるようになる。無我夢中で仕事に取組んでいくうちに、大きなプロジェクトに携わることとなる。

当初は、収入を得ること以外には働くということに目的が感じられず、飲み物の調達などの雑用ばかり引き受けたり、スキルのなさに卑屈になったりと、見ていて歯がゆくなるシーンが多かった美雪。でも、ドラマが終わる頃にはスキルアップも果たし立派に成長していました。

みなさんも、いつの間にか美雪を応援していたのではないでしょうか?

はじめは目的が見えなくても、そこで出会った人の影響や、日々の業務に一生懸命取組むことが、自分のキャリア形成やスキルアップに役立っていた、という例はドラマの中だけの話でなく、実際にもあることです。たとえ、その時は気づかなくても、あとから考えると自分の方向性を決める中で、結構大きなきっかけになっていたということもあります。

仕事に前向きに取り組む姿勢、周りの意見に素直に耳を傾け、自分と向き合う姿勢。この2つの要素は、仕事を通じて自らを成長させるために、必要不可欠な要素であるように思います。

しかし、登録型派遣で働く場合、必ず雇用期間に定めがあります。一生懸命に取組めば取組むほど、仕事や人間関係への思い入れが深まり、いずれ、自分は契約終了の日が訪れ、この場から居なくなってしまうことの、寂しさを感じてしまうこともあります。美雪はこれを最大のデメリットとして捉えたのでしょう。

また、契約期間が終わりに近づくころが派遣社員にとって一番悩みの多い時期。なぜなら、契約が更新になるかどうかもわからないし、もし、終了してしまったら、次の派遣先がすぐ見つかるかなど、常に安定した雇用形態ではないからです。

そんなデメリットを回避するために、彼女は、紹介予定派遣を利用して正社員になることを決意しました。これが美雪の選んだ道です。



スーパーハケン、大前春子の派遣社員としての生き方は?次のページでご紹介いたします。
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