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現金取引を減らしたい(1)立替制の問題点(2ページ目)

現金取引を減らすために、社員との精算を現金で行わず、期日を決めて振込で精算している会社も多いです。でも問題ないの?経理の仕事ガイドの森先生に、経費精算に関するギモンのアレコレ、聞いてきました。

執筆者:平井 実穂子

Q2
社員に立て替えてもらう期限ってある?

平井
社員が経費を立て替えなければいけない取引を減らした上で、仮払いを止める方向に持っていくということですね。
あとは、精算金も都度現金でなく、期限を決めて振込で払うのしくみができれば、ぐっと現金を減らすことができます。
でもこんな問題もあるのでは…。


「月に1度、給与と一緒に、社員が立て替えた経費を振り込みで支払っています。
ですが、ある社員から「1ヶ月も社員に立替させたままなんてひどいじゃないか。利息払ってくれよ」と言われました(まあ冗談ぽくですが)。
社員に経費を立て替えさせる「期間」の上限ってあるのでしょうか」

森先生

冗談ですが、「利息」が欲しいという人には、「仮払い」にしてあげて、その期間分の利息を給与から天引きしてあげましょう(笑)。
このような意見が出てくると、正直「何だかなー」と思ってムッとしてしまいがちですが、実は「現金のこわさ」や「経費立替制にすること」の真意がうまく社内に伝わっていない、ということの現れでもあります。

立替の期間は明確な決まりはありませんが、およそ1ヶ月くらいなら問題は無いと思います。

平井

この例のように、「月に一度・給与と一緒」というルールなら基本問題ナシということですね。
給与振込と一緒なら、いずれにしろ全ての社員に振込手続きをするので、導入するために余分な振込料がかかることもありませんし、現金精算から振込に変更するなら、この方法が一番いいように思います。

…とはいえ、こんなことを言うということは、立て替えてる金額が多すぎるとか、精算方法を知らなかったとか(言っても聞いてない人もいますが/苦笑)、しくみ自体に問題があったのかもしれませんね。

森先生

そうですね。スムーズに「立替制」を導入するには、社員に「立替制」の意味を分かってもらい、「経費は月に一度、給与と共に精算する」などと、きちんと「会社のルール」とすることが必要となります。

また、導入前に、Q1で紹介したように、あらかじめ経費精算の金額や取引数を減らした上で、「月にどれくらいの経費を立て替えてもらうことになるのか」を、見積もってみましょう。
多分、そんなに多くないのではないかとおもいます。出来れば「月一回、給与と共に振込み」での精算が良いと思いますが、額が多い場合は月2回にしても良いかもしれません。

社員個人のクレジットカードで会社の経費を払っていい?≫

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