コラム『ハケンの品格』連載中!

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第7話
「ハケン」はカンタンに「クビ」に出来るのか?

「社風に合わない」と、契約を途中で切られてしまった森さん。
大前さんが桐島部長と剣道で対決して、この話はなかったことになりましたが…「ハケン」ってこんなにカンタンに「クビ」に出来るのでしょうか?

まずこの一件…オフィシャルサイトのあらすじによると、桐島部長が森さんの「クビを通告」とありますが、派遣先の部長である桐島部長が、ハケンの森さんを解雇することは不可能です。
なぜかといえば、派遣社員は、派遣先(「S&F」)ではなく、派遣元(「ハケンライフ」)と雇用関係があるから。そもそも雇ってない人を、辞めさせることはできません。

実際、桐島部長がこの件に関して言ったことは、

「彼女、ウチの会社にどうも馴染まないようだね」
「ウチの社風に合わないんだ」
「そっちで、うまく取り計らってもらえないかな」


…これだけです。

詳しく語られてはいませんでしたが、
「わざわざ、呼び出してすまなかったね」
と一ツ木さんにフォローというかクギを刺しているところからして、「うまく取り計らって」の意味は、「S&F」と「ハケンライフ」の契約を解除するものではないと考えられます。

となれば、ハケンライフとしては、別の人を派遣すればいいだけ。
森さんの方も、一ツ木さんが言うように、次の会社にすぐに移ることができれば、森さんと、派遣元(「ハケンライフ」)との雇用関係は続きます。有休のカウントも、社会保険も切れてしまうわけではありません

「クビ」ではない。「解雇された」わけではない。だからといって、これはいいのか?
友人の社労士、安田と飲みながら(笑)、この件について話してみました。
(余談ですが、安田社労士は、長くハケンをやりながら、苦節○年で社労士試験をパスした方で、森さんと名前が同じ/笑)

安田社労士:
「派遣者の交替を求めることはできます。この仕事して欲しいと頼んだのにその能力のない人が来たとか。
まっとうな理由で替えてくれといっても替えない場合は派遣元は債務不履行になって、契約を解除されても致し方ないです。
ただし、あくまで正当な理由があるときだけ。労働者派遣法にある「国籍・信条・性別・社会的身分・労働組合の正当な行為をしたこと」を理由とした契約解除は認められないし、その他社会的に相当性を欠く理由もダメ。人種・結婚・妊娠・出産等々ね。
基本的には正社員となんら変わることはないわけです。だから、社風にあわないとかいう漠然とした理由は当然なりたたない。
客観的にスーツ着てないと仕事にならんような会社に短パンキャミソールでくるような場合は成り立つでしょうが。
ただし、 この場合も「明日から来なくていい」は、だめ。まず派遣元に催告してそれで是正されない場合は派遣社員の交替か、派遣会社との契約解除ですね。
桐島部長のいやらしいとこは、「はっきり言わない」とこでしょう。「かってに派遣元が気を利かせたんだもーん」て言えるじゃないですか。
コンプライアンス(法令遵守)は企業の品格ですぜ部長!ってとこかな」



派遣元と派遣先は、書面で契約を交わしており、その中には派遣労働者の交代や、契約の解除について定めてあるものです。
一ツ木さんの「この会社だけ信じていたのに…がっかりだ」というセリフは、唐突に聞こえますが、深読みすればそのあたりのことを言っているようにも思えました。

とはいえ現実に、こういうことはあるでしょうし、こんな形で契約解除をなかったことにしても、後に引きずるものは残ります。
(実際マーケティング部は「ハケン弁当」の担当を外されてしまったし)
そもそも森さんは、
・パソコンスキルが十分でない(第1話)
・嘘をついて仕事を休む(第4話
など、派遣先の要求に見合っているとは言い難かったシーンもあり、一ツ木さんがヤル気?になってる今のウチに、他の会社を紹介してもらっていちからはじめた方が、自分のためになったような気もします…。

そこの森美雪!怒れ!
納得できない理由で契約を切られた上、「なんか急に気が変わっちゃったみたい」という、ワケのわからない理由で契約を復活されて、喜んでるんじゃない!
一度切った契約を復活させるなら、時給UPしろ!と主張せよ!
と思いましたです(笑)。

でも私だったら…何も言わず戻りもしません。多分。


麗子桜子春子・ヘンな女は七年に一度くる(ドラマ/ガイド記事)
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