【一対一での介護】
一対一対応で、利用者のペース、好みに合わせた、きめ細かい対応ができることは、在宅の最大のメリット。食事のメニュー、食べる時間帯、散歩のコースなど、提供するサービス内容を、利用者の状況に応じて臨機応変に変えられることで利用者の満足度が上がり、介護者も利用者にほんとうに必要な支援、援助ができたという達成感を得やすいと思います。
一方、デメリットを考えてみると、介護スキルが自己流になりがちで、自分の介護スキルのレベルがどの程度であるのかチェックしにくいという点があります。常に一人で動いているため、この介護の仕方でいいのか、利用者の心に寄り添うケアができているのか、と自問自答するシーンも多くなりますよね。
また、利用者の具合が悪くなった、といった突発的な出来事があったとき、それにいかに対処するかの判断を、その場で下さなければならない責任の大きさを、デメリットと感じる人も多いと思います。
もちろん、事業所の責任者に電話で相談するなどの対策はとれますが、その猶予もなく判断の必要に迫られる場合もあります。たとえば、苦しんでいる糖尿病患者に、「今すぐインシュリンの注射をしてほしい」と言われたらどうするか? といった判断を迫られるのは、時として重荷に感じられるかもしれません。
もう一つ、訪問先の担当が決まっている場合など、家族や自分自身が急病などの場合も、急には休みにくいというのもデメリットかもしれません。あるヘルパーさんは、朝、出かけるときに足を捻挫してしまったけれど、自分が行かないと利用者が困ると、足を引きずりながらホームヘルプをこなし、終わった途端に痛さのあまり立てなくなった、と言っていました。それぐらいの責任感、そしてけがや病気をしない自己管理が求められます。
さらには、1対1の場合、逃げ場のないつらさ、というのもデメリットですね。相性がよくないと思うのに、利用者には気に入られていて担当になってしまった、というようなケースもあります。
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