ガイドの新人コンサル時代も活用した1冊
ガイドの私が戦略コンサルタントとして入社し、アメリカの研修所に研修にいったときに手渡されたのがこの本でした。最初は「なんだこりゃ?」と思い、何のための本か全くわからなかったのですが、仕事をし始めて3ヶ月でこの本は手放せなくなりました。自分が言いたいことをグラフに表現できるようになれば、若手は合格という一つの目標があったので、日夜パワーポイントを使って図解を書く訓練をしたものです。当時はそのようなスキルはまだなく、
「メッセージ(表現したいこと)とグラフが合っていない!」
「何のグラフかわからない!」
「見づらい!」
「汚い!」
「細かすぎて何が重要かわからない」
といった具合に、本当に怒られました。
しかしこの本を使って訓練したことで、戦略コンサルタントとしての壁を一つ乗り越えました。マッキンゼー流図解の技術は、そのような悩みを抱えるすべてのコンサルタントや企画部門の方に必読の書といえるでしょう。
マッキンゼー流図解の技術の中身
この本の最初にかかれていることは、何だと思いますか? 実は、グラフの技でもなんでもなくて、それは「言いたいことを決める」です。言いたいことを表現するのがグラフであるという、コンサルティング会社流の思想が徹底しています。グラフばかりを並べて、何が言いたいのかわからないプレゼン資料にならないように、まず何が言いたいのか? そしてそれを言うためにはどのグラフを用いてどのように表現すべきか、という順番で本は進んでいきます。
その後は代表的なグラフを挙げて、使い方をレクチャーする部分が続きます。本の真ん中あたりでは80ものグラフの例を挙げて、あらゆるグラフ表現を追求しています。例えば、
「プレイクイーブンチャート」
「給与の実態を示したチャート」
「シェア比較」
「価格レンジ比較」
など、その他さまざまな実践的なグラフが載っています。