コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

小規模コンサルは上流ができないという誤解(5ページ目)

上流や戦略がやりたいので大手コンサルに行きたいという話を聞きました。でも、人数が少ないコンサル企業ほど、むしろ上流の話が多いということもあるんです。

執筆者:大石 哲之

小さい会社ほど、上流ができるチャンスあり?

さらに面白い傾向があります。むしろコンサルタント数が少ない会社のほうが、より企画などの上流フェーズをやっていることも少なくないのです。

実はこういうからくりです。コンサルタントが50名の会社が、50名が必要なプロジェクトの発注を受けても、あるひとつのお客さんのために50名を出すことはできません。コンサルタント会社としては、50名1プロジェクトではなく、4~5人くらいでやるプロジェクトを10個続けているほうがよいわけです。

プロジェクトの規模は4-5名ということになります。そうなると、大規模なシステム導入や改革などができませんので、どうしても企画フェーズなどの少人数でも価値の出やすい仕事が多くなるのです。

みなさんの直感とはまるで逆ではないでしょうか?コンサルタント数が少ない会社のほうが、上流をやっていることが多い。これは意外かもしれません。

さらに、では10名の会社だったらばどうでしょうか。10名のITコンサルタントがシステム開発の仕事に入っても、担当できる範囲はごく限られてしまいます。ですから、2-3名でできるようなITのプロジェクトマネジメントの最上流に特化したり、CIOの代行といったような、より経営者に近い立場で仕事をしていることが少なからずあります。

また、小さい会社だからといって、レベルの低いひとが在籍しているわけではないのです。中小のコンサルの殆どは、大手のコンサルから独立したひとが殆どで、クオリティは大手コンサルと同様のものがあります。

コンサルティング会社に転職・就職を考える方は、イメージだけでなく、実際にどういう仕事をしたいのか?しっかり考える必要があると思います。
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