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業界再編のキーワードを紐解く(2ページ目)

今月16日にアビームコンサルティングとNECの資本提携が発表されました。昨今のコンサルティング業界のキーワードから考えると、この提携の意味がよく見えてきます。

執筆者:大石 哲之

今回の提携にみる業界キーワード


今回の提携では、業界のキーワードが2つ出てきたと思います。

1つは、総合ソリューション力の強化。
総合ソリューションとは、戦略立案から始まって、ビジネスプロセスの改革、そして、システムの構築と、アウトソーシング・保守まで、一貫したサービスを提供し、お客さんのビジネスを総合的に変革しサポートしていこうという考え方です。
「総合ソリューション」はまさに、業界のキーワードで、どの会社も総合ソリューションを提供できる力を強化しようと、それぞれの戦略を立ててしのぎを削っています。

今回のアビームとNECの話も、NECが従来から強いシステムインテグレーション能力や、アウトソーシング、保守などの分野と、アビームのコンサルティングという分野が合わさって、お客さんに、総合的なソリューションを提供するという意味合いがあるのだと思います。

次のキーワードは中国です。いま、コンサルティング業界では、中国にビジネスアウトソーシングセンターを設け、顧客の業務プロセスを請け負ってしまう「戦略的アウトソーシング」が大注目です。この分野をめぐっても、各社熾烈な争いをしています。

アビームは、NECから出資を元に、中国でのビジネスを拡大させていきたいという意向があるようです。

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