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「青年海外協力隊」の理想と現実(前編)(2ページ目)

根強い人気の「青年海外協力隊」ですが、実際のところどんな試験を通ればなれるのでしょうか?また、実際に現地に行ってからもいったいどんなことが起きるのか、体験談からレポートしたいと思います。

執筆者:須子 はるか

見逃せない採用のポイント

見逃せない採用のポイント
青年海外協力隊に採用されるには、筆記試験と技術試験、面接試験、健康診断がある
青年海外協力隊の採用は一次試験の筆記試験と二次試験の面接試験、それと健康診断の結果で判断されます。詳しくは青年海外協力隊のHPを参考にして下さい。

●一次試験
一次試験は技術試験と英語ですが、共に過去問入手可能です。私が試験を受けた当時は、技術試験問題は神奈川県庁図書館まで出向いてコピーをとって、英語の試験問題は説明会会場で買いました。

求められる技術レベルは要請内容により異なりますので、技術試験の過去問と募集要項の要請内容を参考にして下さい。募集説明会会場ではさらに詳しい要請内容を知ることも出来ます。私の場合、当時していた医療機器の開発の仕事で得た知識が要請内容と重なる部分があったので仕事で習ったことをおさらいし、足りない分は出身大学の医学部の図書館で勉強していました。

求められる語学レベルも要請内容により異なりますし、現地で使われる言語も様々です。1次試験の語学試験は英語ですが、この時点で英会話に堪能である必要はありません。まずは過去問を解いて、足りないと思う分は英会話の参考書などで補うと良いでしょう。受験英語の参考書は使わないで下さいね。多分逆効果になると思います。先の話になりますが、もし採用が決まったら、派遣前合宿訓練を待たずに派遣国の言語の勉強を早いうちに始めることを強く強くお勧めします。試験に受かったからあとは派遣前訓練を受ければいいや、という人が実はほとんどなのですが、派遣されてから語学で泣きを見る人が多いのも事実です。

●二次試験
2次試験は技術面接と「人となり」をみる面接があります。私の場合、技術面接の準備は1次の技術試験の延長で、実際の面接では「何を知っているか」よりも「何を知らないか」を聞かれて、結果として技術補完研修を受けることを条件に採用が決まりました。職種によっては高度な知識を求められたり実技を見せる場合もありますので、募集要項で確認して下さい。

「人となり」をみる面接でアドバイスすることは、ありません。今更自分を飾っても仕方ないので、ありのままの自分をさらけ出して下さい。むしろ、自分を飾って受かってしまった場合、後で困るのは自分だけでなく、派遣先にも迷惑をかけることになります。私の場合、自分を飾る気はありませんでしたが、スーツを着ていきました。これは私の当時のスタイルでした。けど、2次試験会場でスーツを着ている人は滅多に見ませんでしたね。それと、試験官は複数いるのですが、質問に答えるときは質問した試験官だけでなく、全体を見渡して他の試験官の目も時々見ながら話していました。これも私のいつものスタイルなので、いつもうつむいて話す人は面接でもうつむいて話して下さい。別の言い方をすれば、普段から「自分は協力隊に受け入れられる人間なんだ」と言えるくらいの気持ちでいて下さい。




概要と採用までのプロセスはイメージできたでしょうか?次回は、実際の現場で起きた体験についてお届けします!

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