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生インタビュー!国際協力のお仕事【前編】(2ページ目)

続々登場するインタビューシリーズ!今回は国境なき医師団で西アフリカのシオラレオネへ派遣されたご経験を持つ山本敏晴氏にお話を伺いました!

執筆者:須子 はるか

-さて、今回ご執筆された「世界と恋するおしごと」という本に関してもお伺いさせていただけたらと思います。
生インタビュー!国際協力のお仕事


2001年くらいに、「世界で一番いのちの短い国」というシオラレオネに関する本を出しました。この分野では他にないくらい、数万部売れたのです。そうしたら、とにかくファンレターや問い合わせの連絡が次々にやってきて、一番多かったのが「どうしたら山本さんのように国際協力の分野で仕事ができるようになりますか?」というものだった。1000通は確実に来たと思いますね。それで、これはこうした声に答えるための本が必要だなと感じたわけです。今回の本は6冊目ですが、興味を持ってくださっている方が、国際協力の世界に入ってきやすいような構成にしています。


-ファンレターが1000通!それはすごい量ですね。それだけ国際協力の分野でリアルな働く姿を伝える情報が少ない、ということなのかもしれませんね。

そうですね。国際協力の仕事をやってきて、気づいたことがあります。それは、医療だけでも、教育だけでも、貧困をなくすことだけでも、環境対策だけでもダメだということ。もちろんわたし一人が、国際機関にはいってもとうてい解決できるようなものでもない。

じゃあどうすればいいか?

それは、ひとりひとりが、それぞれの立場で、世界のことを考えられるようになることしかない。そのために、子供たちや若者に「国際協力師」という仕事があることを紹介することもそうだし、一般の企業にお勤めの方にCSRをどう考えるか?を伝えることも大切。さらに、一消費者としてゴミの分別を行うとか、選んで買うことの意味を知らせたかった。

どんな立場でもあなたにできることはある、ということを広めていくために、今回のような本を出したかったのです。


-国際機関に勤めている人ばかりではなく、一般企業に勤めている人の声もインタビュー形式で掲載されているのは、そういう理由からなのですね。ちなみに本のタイトルはどのようにつけられたのですか?

国際協力に携わるということは、ほんとうは極めて重い仕事です。一方で、ひとりでも多くの人に、こういう仕事もあるよということを伝えたかった。そこで、タイトルはあえて軽めを選んだのです。


-「世界と恋する」なんて、とても素敵な名前だと思います。本では、インタビューをそのまま掲載という形をとっていますが、これにはなにか理由があるのですか?

国際協力の仕事についての本は、世の中にないわけじゃないんです。ただし、既存の書籍は非常に内容が硬い。内容的には確かにそうなのだけれど、だからといって「やってみたい!」とは思いづらかったり、具体的にどうすればいいのかわからないなと。

それよりは、今回のように、ひとりひとりが悩みながらも、金髪の彼女を作ったりしながら(笑)、どうやって英語を身につけていったのか・・・というストーリーのほうが、読者がマネしてやる気になるだろう。そう思いました。


-どういう人に読んでもらいたいと思いますか?

そうですね、国際協力という言葉がなんとなく気になるけれど、という人です。具体的に情報を集め始めている人たちと、自分で情報を集める方法が、よくわからない人たちの両方に読んで欲しいですね。


-ありがとうございます!後編は、国際協力のお仕事の実際について、表も裏もたくさんお伺いしたいと思います!




明確な目的意識をもってさまざまな活動をされている山本さんには大きな刺激を受けますね。次号では、より具体的な国際協力の仕事「オモテとウラ」を徹底的に聞いてみました!

【関連リンク集】
生インタビュー!国際協力のお仕事【後編】All About[海外で働く]
書籍「世界と恋するおしごと」
宇宙船地球号
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