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海外就職役立つ資格(9) 国連英検とは?(2ページ目)

「国連英検」という言葉を聞いたことがありますか?実は、外務省が行う国際公務員(国連で働く人など)の選考試験にも使われる試験です。また、世界の時事や国連組織に関して学ぶのにも最適です。

執筆者:須子 はるか

いったいどんな試験なの?

国連英検というのは、レベルによって受験の級が変わってくる仕組みになっています。おおざっぱに書くと、試験の内容は以下。

【一次試験】
●特A級、A級、B級:文法問題と長文読解(80問)+英作文。
●C級、D級:リスニング(30問)。文法問題と長文読解(70問)。
●E級:リスニング(25問)。文法問題と長文読解(55問)

【二次試験】
●特A級、A級、B級の第1次試験合格者が受験資格を得ます。
 試験方法はネイティブスピーカーとの面接試験。

問題の形式も内容も違うので、他の英語検定試験と比較するのは難しいことですが、国連英検A級は、実用英検1級とほぼ同じレベル、あるいはそれより少し高いと言ってよいでしょう。英字新聞や雑誌の記事に加え、小説や劇の一場面などを短時間に理解する、あるテーマについて論理的にまとまりのある内容を英文で表現する、外国人と日常の身辺の出来事、時事問題などに国際公務員(国連職員)志願者のための制度「アソシエート・エキスパート」の語学審査はA級試験(年1回)で行います。

受験しての所感ですが、筆記テストは基礎の英語能力がある程度あって、国連の知識を勉強できていればまず問題ありません。面接は筆記で受かって落ちる人というのはあまりいないのではないかと思います。

また、アソシエートエキスパート受験の場合には同じ試験ですが合格基準が異なるようなので、要注意。留学経験者ならばTOEFLで受けたほうが無難でしょう。

特A級のほうは、ちょっと英語ができるくらいでは受かりません。たとえば、作文の問題で、パレスチナ問題について聞かれるなど、英語力はもちろん国際的な社会情勢に対する深い知識と見解が求められる試験です。



どうやって国連英検の勉強をするの?

2005年度版 国連英検 過去問題集 特A級・A級
国連英検の難しいところは、TOEFLやTOEICに比べて格段に勉強する素材が少ないということです。受験者数も少ないのでしょうが、とにかくガイドと呼べるほどのものが多くない中で、私が実際に使ってまぁよし、と思ったものをオススメいたします。

「わかりやすい国連の活動と世界」
おすすめ、というより「必須」です。国連英検を受験する際には、英語の知識もさることながら、国連の活動自体への理解が求められます。このテキストは日本語と英語の対訳になっているので、わからない部分はすぐに確認でき、非常に重宝しました。

「2005年度版 国連英検 過去問題集 特A級・A級」
試験を主催している日本国際連合協会の公式過去問題集。この本も、ほぼ必須に近いですね。この問題集をひたすら解いて対策をたてていけば、もともと英語力のある人であれば他の教材はいらないかと思います。

ただ、解説はまったくといってよいほどついていないので、きちんとしたパターン解法などは期待できません。

「国連英検A・B級必修単語1000」
どういう英語の試験でもそうなのですが、基本的なボキャブラリーが揃っていないと何もはじまりません。国連英検もある種特殊な言葉が多くでてくる試験ですので、単語から攻めるというのもひとつの方法だと思います。

この教材はCDがついているので、聞き流すだけでもだいぶ頭に入るところがよいです。特に国際関係学を英語で勉強したというような経験のある人でなければ役にたつと思います。




「国連英検」という言葉を初めて聞いた!という方もいらっしゃると思いますが、英語の勉強だけでなく国際情勢も一緒に学べる、という視点でみると一粒で二度おいしい試験なのでぜひ挑戦してみてください!

【関連リンク集】
国際派就職サイト:国連英検
国連英検試験センター
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