▼デメリット1 【雇用状態が不安定】 永住権を取得しまっている場合などは別ですが、基本的にはビザに縛られながら働かざるを得ないところがあります。例えば突然にリストラされたとき、その会社から発給されているビザを使用できなくなりますので、次の雇用主を即座に見つけなければ国外退去を強いられる場合もあります。
また、上記の実力主義にも絡んできますが、自分の存在価値を常に会社に示し続けることができなければ減給や解雇などもあっさりと現実になります。常に期待値以上のパフォーマンスを出し続けなければいけないというプレッシャーは、人によっては辛く思われる方もいらっしゃるかもしれません。
▼デメリット2 【家族の問題】人によるとは思いますが、実家の父母、親類に看病・介護が必要になったような場合、あるいは恋人や子供が日本にいるような場合、海外勤務というのはときに苦しい選択を迫られることになります。キャリアを追求する覚悟があって海外に出られた方であっても、家族の問題、人間関係は生活上の大きなポイントになります。いつでも大切な人に会えるわけではなくなるということは、海外勤務をする上で意外と大変なことだと実際に行ってから気づかれる方も多いのです。
▼デメリット3 【ドライな職場】メリットのところであげた組織よりも個人という思想に関連するのですが、職場は職場、プライベートはプライベートで区別するような雰囲気があることが多いです。職場以外にプライベートでお付き合いのある友人がたくさんいればよいですが、最初にひとりで海外に飛び込んだ場合に少し寂しい思いをすることもあるかもしれません。もちろん国柄や職場によって状況は異なりますので一概には言えませんが。
▼デメリット4 【社会保障の不安】 日本は年金などについていろいろ問題になっていますが、それでも社会保障は厚い国です。保険などに関しても、例えばアメリカであればすべて自己責任で加入しておく必要があり、きちんと手続きをとらないうちに何かあったら自分の首を絞めることになります。
海外で働く場合に、どれくらいの期間、どのような雇用形態で働くのか、という計画をある程度たてた上で社会保障に関してしっかり対応しておくことが求められるでしょう。
まだまだ挙げればきりがない海外就職メリット・デメリットですが、私からはこの辺で切り上げたいと思います。大事なのは、皆さんにとってのメリットとデメリットです。ご自分の環境や、夢、そして現実をバランスよく考慮にいれながらあなたにとってのメリット・デメリットを考えてみてください。
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海外就職総合ガイド from All About Japan[海外で働く]
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