「住宅ローン減税」の還付請求は、自分で確定申告しないとなりません。
今年も確定申告の季節がやって来ました。「税金は難しくて苦手」という方には試練の時期の到来です。ただ、よくよく考えてみると、サラリーマンの場合、所得税の納付は給料から天引き(源泉徴収)されるのに、どうして還付(住宅ローン減税)は自分で確定申告しなければならないの? ―― 多くの方が、こうした“一方的”な制度に不満を抱いているのではないでしょうか。取るものは強制的に取り、支払いは後回し。まるで時代劇に登場する悪代官のような、何とも理不尽な仕組みといわざるを得ません。

しかし本来、住宅ローン減税は時限立法であり、恒久減税ではありません。「いくらか所得税が戻ってくるだけでも感謝しなければいけない」と割り切れる寛大な心が必要なのかもしれません(笑)。現金でマイホームを新築あるいは購入した人にとっては、一切、恩恵のない住宅ローン減税制度。調べれば調べるほど、税制は不公平だらけです。

さて、「住宅ローン減税」確定申告08年、今回は確定申告書の記入方法について見ていきましょう。申告時には「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」という書類が必要になります。特段、難しいものではありませんが、記入方法を知らないと戸惑う部分がいくつかあります。そこで以下、具体的な注意ポイントをご紹介します。次のURLをクリックし、「計算明細書」のひな形を見ながら本文をお読みください。

【ひな形】住宅借入金等特別控除額の計算明細書 (国税庁) ※PDF形式

(注)当該手引きは、2008年1月1日~同年12月31日までにマイホームに入居した方を主な対象としています。

土地と家屋の取得価格は自分で計算しなければならない


 1 住所および氏名

この欄には、移転先の新住所・電話番号と、確定申告するご本人の氏名を記入します。また、共有者がいる場合には、その方の氏名を右欄(別ウインドウのひな形参照)に併記してください。

 2 新築または購入した家屋等に係る事項

(イ)には、居住開始年月日を記入します。ここには“実際”に引っ越しをした日を記入してください。住民票の転入日でも問題ありませんが、新居での生活を実際に開始した日を記入しましょう。住民票と日付が異なってもかまいません。お間違いのないように!

次に、(ロ)と(ホ)には、マイホーム取得対価の額を記入します。その際、計算明細書には「家屋」と「土地」の取得対価をそれぞれ別個に記入しなければならないため、マンションの場合は自分でそれぞれの金額を計算しなければなりません。面倒ですが、以下の方法で各自、計算してみてください。

<例> 新築マンション 購入価格4,000万円 (うち消費税額100万円)

ご存じ、消費税が課税されるのは建物部分だけです。そのため、消費税額を消費税率5%で割ることで、建物部分の価格を計算するができます。


 消費税額100万円÷0.05(5%)=2,000万円 ← 税抜きの建物価格

 購入価格4,000万円-(建物価格2,000万円+消費税額100万円)
                    =1,900万円 ← 土地価格(非課税)

以上より、このケースでは(ロ)2,100万円、(ホ)1,900万円 ―― となります。建物価格(ロ)の欄は、「消費税額込み」の金額を記入します。

なお、補足としてオプション工事をしている場合、たとえば床暖房を後付したようなケースは床暖房が“建物の一部とみなされる”ため、マンションの販売価格に工事金額を含めて取得対価とすることが認められます。しかし、たとえば壁掛け式の後付けエアコンは“建物の一部とみなされない”ため、オプション工事しても取得対価に含めることは認められていません。紛らわしいのですが、

 ○ビルトイン式のエアコン  : 取得対価に含めることが認められる
 ○壁掛け式の後付エアコン : 取得対価に含めることが認められない

となっています。その他、個別案件については最寄の税務署で各自、ご確認ください。ケース・バイ・ケースで各税務署が独自に判断します。