次に挙げるデータは、転職情報誌「B-ing」の2001年6月13日発売号の記事で紹介された、転職経験者の満足度に関する調査結果から抜き出したものです。
DATA2 転職先で満足できていない点
(%)
1 | 納得のいく評価(人事考課)制度がある | 53.7 | |
---|---|---|---|
2 | 経営者が魅力的(または優秀)である | 51.8 | |
3 | 信頼できる上司がいる | 48.8 | |
4 | 職場に活気がある | 45.1 | |
4 | 技術力、企画力に優れている | 45.1 | |
6 | 強い商品、サービスがある | 43.3 |
2つの調査結果を照らし合わせてみると、会社選びの段階で知りたかった事柄と、実際に入社したあとになって大事だと認識した情報は異なっていることがおわかりいただけるでしょう。
とくに、入社後の調査では、「納得のいく」「魅力を感じる」「信頼できる」など転職者自身の感じ方一つで判断が分かれそうな項目が上位に挙がっています。転職前に、求人広告や会社のホームページなどからさまざまなデータを入手し、会社選びの参考にしたとしても、それらデータからだけでは読みとれない部分にこそ、欠かせないチェックポイントが隠れているということがいえそうです。
■データだけでは得られない情報を入手する
インターネットの普及で、会社に関するデータを入手することはかなり容易になりました。会社のホームページから直接提供される情報はもちろん、検索エンジンのページ検索やニュース検索などを活用すれば、第3者による意外な情報も手に入れることができます。
しかし、実際にその会社で満足でいるかどうかは、直接会社を見聞きして、自らの感覚で感じ取るしかない要素も重要であることは前述の調査でも明らかになりました。では、そんなデータでは容易に読みとれない情報をどうやって入手すればいいのでしょうか。
●採用決定後も納得いくまで面談をお願いしよう
どのような評価(人事考課)制度を持っているのか、経営トップがどのような経歴の持ち主で、どんな経営方針のもとに会社を運営しているのかは、会社のホームページなどにも紹介されている場合があります。
しかし、それが自分にとって納得できるものであるかどうかは別の問題です。面接では、終盤になって「何か質問はありませんか」という形で、応募者の側からの疑問、質問に答える機会が与えられますので、それまでに入手した範囲では納得のいかない部分があるなら、ぜひとも質問をぶつけるべきでししょう。