転職のノウハウ/転職活動を始める前に

あなたの転職パターンはどっち? 辞めて決めるか、決めて辞めるか(2ページ目)

先に会社を辞めてしまうか、在職中に転職先を決めるか。どちらのパターンをとるかで活動の仕方も異なります。ここでは、それぞれのパターンにおける留意点をまとめました。

執筆者:西村 吉郎

自分のキャリアにマッチした求人企業を確実にピックアップしていくうえでは、民間の人材紹介会社を活用するのも有効です。人材会社では、求職者登録の段階で、求職者のこれまでの仕事経験、新しい勤務先に対する希望などをヒアリングして、それにピッタリの求人企業を探してくれます。

キャリアや希望に沿った求人企業が見つかったら、その企業に関する情報を細かく教えてもらえたり、ぜひ応募したいということになれば、面接の日時を応募者の都合に合わせてセッティングしてもらえます。応募書類の書き方や面接の際の受け答えの指導などのサービスも用意されていますので、強い味方になってくれることでしょう。

仕事と転職活動の両立を図る

どうせ転職するんだからといって、仕事をおろそかにすることはもってのほかです。ひんぱんに有給休暇を取ったり、就業時間中に応募先と連絡を取るなどコソコソ立ち回ったりすると、どこかで転職活動をしていることがばれることにもなります。

場合によっては、転職活動を行っていることが上司や人事部などに伝わった時点で、「ほかの社員の士気にもかかわるから」と、退職を早められることもありますので、慎重にも慎重を重ねて行動することが必要です。

いちばんまずいのは、応募先から面接の日時や採否の結果を伝える電話が仕事中に入ることです。在職しながらの応募者に対しては、求人企業も心得ていて、業務に差し支えないよう、仕事が終わったころを見計らって連絡をくれるか、平日に面接を希望する場合には、終業後の夜7時か8時くらいまでなら、応じてくれるものです。

平日が無理なら土曜日に面接するという会社もありますので、応募に際しては、メールや履歴書に、連絡可能な時間帯や面接時間の希望などを書き加えておくといいでしょう。

入社日をいつにするかも重要なポイント

運良く採用が決まったても、大事な問題が残っています。いつから勤め始めるかということです。この時点では、勤務先への退職の意思表示もこれからというはずですから、業務の進行状況次第では、退職日を目論見より相当先にするよう、勤め先から求められることもありえます。


一般には、採用決定から入社までの猶予期間は約1カ月程度です。中には、3カ月あるいは半年近くまで待つというケースもありますが、それは、相当に優秀な人の場合。ただ、求人側としても、せっっかく採用に値すると見初めた人材をみすみす逃してしまうことは避けたいところでしょうから、どうしても1カ月では退職できないというときは、入社を待ってもらうよう交渉する余地はあります。

勤務先に退職を伝えた結果、1カ月での退職が認められたとしても、残務整理や引き継ぎを行うとなると相当に慌ただしくなることが予想されます。転職を決断したら、さりげなく日常業務の整理を始め、残務処理にかかる期間の短縮を図っておくべきでしょう。
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