リストラで人員整理の対象となったり、あるいは倒産など会社の事情で失業してしまう場合はともかくとして、自発的に転職する場合、まず考えたいのは、失業覚悟で先に会社を辞めてから転職先を探すのか、勤めながら新しい勤め先を探すのかということです。

できることなら、失業という状態になるのは避けるべきですが、業務が忙しくて、在職しながらの転職活動は無理という人もいるでしょう。どちらを選択するにしても、それぞれのパターンにおける利点と問題点をしっかりと押さえたうえで、転職活動にとりかかりましょう。

決めてから辞めるパターンの留意点

決めてから辞める方法では、真っ先に上司を通じて勤務先に退職の意思表示を行い、退職日などを決めた上で、退職日までの間に転職活動を行うパターンと、会社に秘密裡に活動を進め、転職先が決まってからおもむろに退職を切り出すパターンとがあります。

しかし、前者では退職日まで残された期間が短い場合など、残務整理をなおざりにしてしまったり、活動が長引いて、結局、退職日までには転職先を決められないことも多々あります。決めてから辞める道を選択する場合には、やはり後者の、転職先を決めてから退職を切り出す方法を選ぶのが賢明でしょう。

この方法の最大のメリットは、失業という事態を回避できるため、生活面で不安を抱かずにすむことです。反面、困るのは、情報収集や会社訪問、面接など転職活動の時間をやりくりする苦労が伴うことです。

一方では日常の業務を支障なくこなし、もう一方では自分だけの都合だけでは決められない転職活動をやりくりしていかなければならないわけです。転職活動を進めていることが上司や同僚にばれないよう、慎重にことを運ぶ必要もあります。

安全で確実な転職スケジュールを組もう

決めてから辞めることを決めたら、具体的な活動に入る前に、転職の計画表を作成し、行動目標を立てることから始めましょう。この場合、当然、仕事を優先することを念頭に置いて、無理なく確実なスケジュールにすることがポイントです。最低でも、3カ月程度は転職先探しと応募、面接などの活動に充てることを考えてください。

そこまで慎重に計画を進めても、応募先によっては、面接から採否の結論が出るまでに1カ月近くかかる場合もあります。応募するまでは自分の都合で日程調整できますが、その先は面接の日時の設定、採否が決まるまでの期間など応募先次第となってしまいますので、その点は覚悟しておくべきでしょう。

人材バンクの活用も考えよう

どんなに忙しい中でも、休日もとれないほどということはないはずです。平日はなかなか活動時間はとれませんので、休日をどう活用するかが成否の分かれ目となります。

求人情報は情報誌や新聞以外にもインターネットで24時間、どこからでも入手できますから、効率的に収集すれば、時間不足にも対処できるはずです。

ただし、できるだけ早く決めたいという気持ちから、つい、本当のところでは「どうかな」と思えるような会社まで選んでしまうなど、ターゲットの絞り込みが甘くなったり、いっぺん会社に応募することになって、ただでさえ貴重な時間が無駄な転職活動に費やされてしまうことにもなりがちです。時間が足りないからこそ、応募先はじっくりと慎重に選んでいくことが大事になります。