転職のノウハウ/転職成功事例

不況の今、公務員の転職はあり!?(2ページ目)

不景気の影響か転職先として希望が増加傾向にある仕事があります。それはどんな仕事でしょうか?実は「公務員」への転職が最近人気のある転職先のひとつです。

執筆者:高野 秀敏

公務員になるには

今まで説明してきた公務員になるための方法にはいくつかあります。国家公務員でも地方公務員でも、基本的には試験に合格しないといけないということが共通点です。面接だけではなく選考以外に難関とも言われる筆記試験があることが特徴です。

公務員と言っても多くの職務があり、それぞれの職務で年齢制限の違いがあったり、試験区分が違ったりと、職種によってしなければならない準備は様々あります。

民間企業からの転職したい場合には3つのルートがあります。

1.大卒程度公務員試験(一般枠)
年齢などの要件が合えば、既卒社会人でも新卒者を対象とする「大卒程度公務員試験(一般枠)」を受験する方法です。筆記試験のライバルはもっぱら現役の大学生が中心であり、3つのルートのうちでは最も試験対策が必要と言えます。

年齢制限は職種にもよりますが、おおむね21歳から28歳となっています。(例外的に29歳以上でも受験可能な試験あります。)

2.民間経験者採用試験
今までの職務経験をいかに今後の仕事(公務)に活かせるかを問う、民間経験者採用試験を受験する方法です。

試験では過去の職務に照らし合わせた「論文」や「面接」が重視されると言われています。この方法は採用枠が他の方法と較べて少なく、試験の倍率は大卒程度試験よりも高くなります。

職務によってまちまちですが、民間企業等での職歴経験が必要なことも特徴です。これに伴って、年齢制限は職種にもよりますが、概ね27歳から35歳(例外的に36歳以上でも受験可能な試験あります。)

最近は私の知人で、ベンチャー→ベンチャー企業幹部→某省庁に決定という方がいます。

3.国家公務員中途採用選考試験(再チャレンジ試験)
主に30歳代を対象とした国家公務員選考試験、通称再チャレンジ試験を受験する方法です。試験内容は各種公務員試験とほぼ同様で、試験自体の難易度は前述の2方法よりも低いです。しかし、民間経験者採用試験と同様に再チャレンジ試験は採用数が少なく、合格倍率は各種公務員試験よりも高いのが特徴です。

年齢制限は職種にもよりますが、おおむね30歳から40歳(例外的に40歳以上でも受験可能な試験あります。)

これらを踏まえ、公務員試験を受ける際のポイントは以下の3つにまとめられます。
  1. 自分がどの職務の公務員になりたいのか明確にする
  2. 年齢制限を踏まえて最も可能性が高い方法を選択する
  3. 他の転職と違い、試験勉強の時間を長期的かつ意図的に捻出する

公務員試験に向けて


ここまでで公務員の現状と転職の方法を説明しましたが、多くの問題も残されています。よく耳にする問題とその解決策を2つほど挙げておきます。

1.中途採用情報が掴みにくい
国家公務員の求人は人事院のサイトなどから調べますが、地方公務員の場合は各自治体に個別に問い合わせをしましょう。公務員専門の予備校に通って受かった人は、学校にきている情報をウォッチするという手が打てます。

2.苦しい勉強に耐えられなくなってしまう
現在の仕事を続けながら公務員への転職を考えるということは、必然的に仕事の合間に勉強することになります。そうしていく内に受験すること自体に迷いが生じたり、諦めたくなったりしてくる方も多いのが現状です。公務員試験のための予備校などもありますので、可能な限り同じような立場の人と志を分かち合いながら継続できる環境を作りましょう。

公務員になればなんでも安泰だということはないでしょう。破綻した自治体もあります。しかし、全体を通じれば民間企業よりも破綻の可能性は低いことは確かでしょう。公務員の求人案件は以下のサイトから探すことができます。興味のある方は是非チェックしてみましょう。


【参考資料】
■人事院 国家公務員試験 採用情報NAVI
http://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo.htm
特に中途採用枠では常時20種類程度の案件が掲載されています。
どれも1名~若干名と非常に狭き門ではありますが、任期付職員の公募情報などは常勤職員よりは倍率は低いようです。

■2009年6月現在、求人中の案件例
  • 農林水産省/経営局
  • 外務省(中東アフリカ局中東第ニ課) /任期付外務省職員の臨時募集
  • 厚生労働省 国立精神・神経センター/国立精神・神経センター精神保健研究所精神生理部病態生理研究室長(任期付研究員)
  • 厚生労働省(大臣官房統計情報部)/情報システム部門 任期付採用職員の募集


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