社会ニュース/よくわかる時事問題

「不況に強い会社」業績好調の理由(3ページ目)

企業の業績悪化や倒産など、景気悪化の深刻な状況を伝えるニュースが相次いでいます。一方で、過去最高の利益を達成する企業が存在するのも事実。そこで、不況にもかかわらず業績を伸ばせる理由を探ってみると……

執筆者:志田 玲子

任天堂は、Wiiで「巣ごもり娯楽」を大演出!

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不況で旅行需要が落ち込む一方、家庭で楽しめる「巣ごもり消費」は、人気沸騰!
世界の任天堂は、今年3月期の連結決算で、売上高が過去最高の1.8兆円を記録しそう! 純利益(最終的な利益)も、過去2番目に多い2,300億円を達成する見通しで、トヨタ自動車などを押さえ、国内メーカーの利益トップに躍り出る見込みです。

その「勝因」は、何と言っても家庭用ゲーム機「Wii」の爆発的人気。昨年4~12月には、全世界で2,052万台が売れ、前年同期より約4割増。携帯型「ニンテンドーDS」も絶好調で、前年同期を凌ぐ2,562万台の販売実績を達成しています。不況で外出を控える「巣ごもり消費者」が増える中、家庭で家族そろって遊べて学べるゲーム機は、格好の「巣ごもり娯楽」となっている模様……。

東京ディズニーは、開業25周年でダイナミック戦略を展開!

そして、テーマパークの元祖1人勝ちといえば、東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド。昨年4~12月期の連結業績は、売上高と営業利益(本業で稼いだ利益)が、いずれも過去最高記録を更新!(売上高3,004億円、営業利益422.8億円) 今年3月期の業績予想も、上方修正され、入園者数も2,710万人と、前期より6.6%増える見込みで、巷の不景気など、どこ吹く風……。

TDRは昨年4月15日、開業25周年を迎えました。その関連イベントで集客に成功したほか、10月には、劇場「シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京」をオープン。ディズニーベア「ダッフィー」などのグッズ販売も好調で、収益拡大に貢献しました。来場客を飽きさせないよう、常に新しいアトラクションやパレードを展開し続けるダイナミックな戦略が、不況知らずの決め手となった模様……。

「100年に1度の経済危機」が襲う中、縮みこむ個人消費にどうやって火をつけるか? 「不況に強い会社」から学ぶ余地は大きい!と言えそうです。

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