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少子化問題を女性議員が語る!(後編)

前回掲載時に大きな反響をいただいた、藤野議員・蓮舫議員による少子化問題座談会の記事後編です。今回はいろんな女性ガイドさんもお話し頂いて、さらに中身の濃い内容に。少子化問題、ほんとうに深い問題です。

執筆者:辻 雅之

(記事掲載:2006.11.24)

少子化問題について、衆議院議員・藤野真紀子さん(自民党)、参議院議員・蓮舫さん(民主党)に語って頂いた座談会、後編の掲載です。お話は三位一体から雇用保険の話まで……。

少子化問題を女性議員が語る、前編はこちら。

子育て制度の整備を

子ども
あなたの会社は子どもが病気のとき堂々と休めますか?
藤野さん:自治体は難しいですよね。遅れているようなところがありませんか、考え方とか。

蓮舫さん:実際難しいんですけど、小泉総理が間違って三位一体(改革)やりましたからね、予算がなくなりまして。子どもに廻せるお金を別のところに……これをやったのは国政ですから。

国政が責任持ってやると言ったら(自治体は)口を出せない。国政がやるべきことはあの三位一体を正すことです。自治体に力を持たせるか、自治体が堂々と自信を持って活動できるようにするか。その自治体に生まれ育ってよかったと言う住民をどうやって育てるか。間違ったことを正すべき勇気(が必要)だと思いますね。

藤野さん:今、まさに捨てられてないっていうのと、地域で、社会でどうにか子どもたちをひとりの女性だけじゃなくてみんなで支えていくっていう子育て支援って言うのは今すごく(蓮舫さんが)おっしゃった通りだと思うんですが、私は子どもたちがすごく勇気を持って一歩一歩前にすすめるという。

勇気って言うのはおっしゃった通り捨てられていない、見てもらってる、自分はどうでもいい人間じゃない、生まれてきてよかった、これなんですよね。

これが欠けちゃうと、「死んじゃってもいい」とか、「自分が死んじゃってもいいから人も死んじゃってもいい」とか、命のことがどうでもいいようになってしまう。自分が死んでもどうでもいいと感じている孤独、認められていない、捨てられた、これは子どもにとってすごく大きいんですね。

だから今、団塊の世代と言うのが80%くらい元気でどんどん働ける人たちがいっぱいいるわけなんですよ。この人たちが税金を納めてくれたり、異世代交流をしてくれたりだとか、すごく私は大切なこと(だと思う)。

それから私も制度はおかしいと思うことがいっぱいあるんですね。はじめてこの(国政の)場に入って1年近くたって、闘える場所は、っていうのはやっと遅まきながら。たとえば与党の中にあって与党の中で闘うんだな、ということを感じ始めたところなんですね。

産休・育休の産休のところで、すべてが1ヶ月産休を男性がとっている、それからフランスも14日間でしたか、とる。産休ですからね、育休じゃなくて。産休じたい、私はお産の出産前6週間出産後10週間ですか日本では、それじゃ少ないと私は思っているんですね。

特にうちの娘は早産をするタイプだったもんですから、流産・早産、特に働きながらストレスを受けながらの女性は早産・流産が多いんです。それでうちの娘は3人とも1回目(出産時の子どもの体重)が1000グラムだったんです。救急車で運ばれて。

ところが……届出をすれば休めるんです。だけど、周りの目があって、会社に言うということ自体がすごくおっくうなんですよね。制度になっていれば手続なしで休めるんですよ。その辺私は制度というのはすごく大事なことだと思いますし、(現状は)不十分だと思います。

女性も強くなってほしい

女性
女性がもっと「強くなる」ことも必要かもしれない。
ガイド:ここでAll Aboutのユーザのみなさんから寄せられたご意見をご紹介したいと思います。

たとえば29の女性で昨年第1子を出産されたという方。「主人はとても子煩悩で頑張って早く退社してお世話をしてくれます。しかし(職場では)『あいつはいつも子育てと言っては早く帰る』と嫌味を言われています。

産院の両親学級に申し込んであって、休日だったんですけど直前で仕事を言い渡されそうになったので、ちょっと用事がといって、どんな用事と聞かれて両親学級と答えると、『あ、それなら仕事のほうが大事だね』といわれ仕事をいれされられました」。

それから中学生・小学生の子どもを持って働いている女性の方。「男女差別がはびこる社会・会社で子どもを産むと言うのは会社での位置、ありようを諦めるというところがあります。妊娠中は体調不良も多く、精一杯仕事をできないことも多く、育休をとれたとしても復帰後の数年は残業どころか定時の出社退社もおぼつきません。

出社すれば同僚に対する申し訳なさで針のむしろに座るよう。心の中でごめんなさいを唱えながらの終業。帰ったら帰ったで子どもの相手をゆっくりつとめることのできないことへの罪悪感。……」。こういった声が寄せられています。

蓮舫さん:もちろん幸せに働きながら子どもを産んで、というご家庭もあるとは思うんですが……今のおそらく20代、30代働いている方たちで子どもどうしようかな、というときにおそらく実感されると思うのが、妊娠した瞬間に「仕事か、子どもか」という選択肢をまず突き付けられることだと思います。

で、産休取りながら働こう……産休取りながらうつになるんですよ。「子ども産んで、私復帰できるのかしら?」で、子ども実際に産んだ、産んだら産んだで保育所探さなきゃいけないとか、残業はできないとか、あるいは産後の肥立ちの問題で病因に行かなきゃいけないとか、いろんな事情が出てきて。遅刻や早退をしたときに、周りの目を気にしなければいけない。「わたしこのまま続けられない、辞めなきゃいけないのかしら」。

仕事も育児も両方ハッピーじゃない、これが日本の働き方の大きな問題であって、なんで子どもを産んで幸せに育児ができないんだろう、なんで子どもを産んだら仕事をあきらめなきゃいけないのだろう、なんで子どもを産んだととたんに自分の負荷が増えるのか、おかしいと思うんですよね。

本当に負荷を持たなければいけないのはひとりの命を育てていくときの悩み・苦しみ。これは当然持たなければいけない、パパもママも両方共有しなければならない。子どもを育てる負荷の前に、社会の負荷とか、周りから一言言われることの負荷とか、いろんな育児をする前に感じるストレスのほうがあまりにも大きくて、これは再度言わせて頂きますがやはり制度を変えるしかないんですが、もう1つは、みなさんに強くなってもらいたい。

どんなに嫌み言われようと、どんなに閑職に追いやられようと絶対に辞めないという、労働者の権利を主張してもらいたい。で、前例ができれば、次の人たちにいい前例を残すことができるんですよ。もっといったらそれで男性の意識も変わってくる。自分だけじゃなくて次の世代に、また次の世代にこういう意識もまたどこかにもってもらいたいと思うんです。

ぜひ、あきらめないでもらいたい。舞台から降りるのは簡単だけど、また戻るのは今の日本では不可能です。ひとりだけという思いもおありでしょうけど、政治も頑張ります。みなさんもがんばってもらいたい。旦那にもっと頑張らさせてもらいたいというのもあるけれども……すぐに答えというのは難しいですが、まずは政権交代すればそれは(笑)。

ガイド:もうちょっと日本の女性はがんばったほうがいいと。

蓮舫さん:ただ、ちょっと言ったらリストラというのもありますから。その辺の駆け込み寺はどこなのかというフォローが今はあまりにも少ないので。労働局も復職させる権限があるわけではなく、民事(訴訟)になってしまう。そうすると経済的負担がかかるから……だからみんなが泣き寝入りしてきたんですよ。

その悪循環で、制度もそれにかまけて何もしてこなかった。だから制度を変えていこうとしているから、(女性も)一緒にがんばってもらいたい、ということですね。

日本の少子化問題を解決する政治の役割とは? 次ページへ続く
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