ギョーザ事件の背景ここに?肉などの輸入が急増

さて、この中で気になったことがありました。今回、冷凍ギョーザに殺虫剤「メタミドホス」が混入され、事件になっていますが、「肉類及び同調製品」の輸入が、目覚しく伸びているのです。図3は、中国からの輸入食料品の概況品のそれぞれが、中国輸入食品全体に占める割合の増減を、1988年と2007年で比較したものです。
【図3】


他の食品グループに比べ、「肉類及び同調製品」が際立って増えています。

中国側にとって、日本相手の「肉類及び同調製品」の輸出は成長産業といえるでしょう。未成熟の市場には、成長の過程でさまざまなトラブルが起こりやすいものです。中国産の肉類等の流通経路に関わる業者は、日本企業であれ中国企業であれ、その急拡大にその品質管理や社員教育が追いついていなかったかもしれません。

ギョーザ中毒事件の顛末は、今のところ未解決ですが、この急成長産業を背景に、起こるべくして起こった事件もしれないと、感じました。

中国産といえば、しいたけ、にんにく、うなぎ

身近に普及している中国産の食品といえば、しいたけ、にんにく、を思い浮かべる方が多いでしょう。これらの輸入品のうち、中国産はどれぐらいを占めているのかを調べてみました。

2007年の貿易統計(財務省)によれば、なんと生鮮しいたけの輸入品に占める中国産の割合は、100%です。にんにくは、約99.3%。うなぎ(生きたもの、養殖稚魚を除く)は、約39.1%でした。

つまり、生鮮しいたけやにんにくは、消費者は国産か中国産のどちらかを選んでいるということになります。今後、中国産食品への不信感で、中国産しいたけや中国産にんにくを避けるとなると、他の産地は現在輸入されていないに等しく、国産を選ぶ以外にないということが考えられます。

ギョーザ中毒事件の顛末はどうであれ、風評被害が起こる可能性も高いでしょう。製造元も販売ルートも何も問題ないのに、単に中国産というだけで、消費者はそれを買い控えてしまうことが考えられます。

これらの現状を踏まえ、今後、ギョーザ中毒事件は日本の経済にどのような影響を及ぼすでしょうか。次の記事「ギョーザ事件が引き起こす、日本の消費不況」にまとめてみましたので、どうぞご参照下さい。

【関連サイト】

「ギョーザ事件が引き起こす、日本の消費不況」

「貿易統計(財務省)」

【関連リンク】

「海外経済・日本の貿易事情、国際競争」

「景気動向、好況・不況を読む」
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