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消費者物価で読む、くらしと物価の怖い真実(2ページ目)

物価を見る代表的な指標,消費者物価指数。しかし、使い方次第で物価の見方を誤ってしまうことも。2007年の消費者物価指数と、くらし中での物価判断の注意点をお伝えします。

執筆者:石原 敬子

魚、野菜、果物は除外

スーパーマーケット
2007年は、果物が値上がり!作物の出来不出来のみならず、輸入コストが大きく影響
消費者物価指数は、世帯が購入する代表的な商品やサービスを選び出し、584の品目(原則5年ごとに見直し)に区分して、その品目ごとに毎月の価格を調査、算出されます。

集計された消費者物価指数は、総務省によって「総合指数」と「生鮮食品を除く総合指数」の2種類が公表されます。生鮮食品は天候による豊作や不作などの影響を受け、価格の変動が激しいため、消費者物価指数を取り扱う際には「生鮮食品を除く総合指数」を用いるのが一般的です。

生鮮食品とは、生鮮魚介、生鮮野菜、生鮮果物のことです。これら、生鮮食品の購入は、私たちの実際の生活では欠かせません。生鮮食品を除いた指数を見て、くらしの物価の何が分かるというのでしょう。

生活の中で消費者物価指数を参考にするには、一般にメディアで主として伝えられる「生鮮食品を除く総合指数」を見ているだけでは、物価の判断を誤ってしまうこともあるのではないでしょうか。事実、2007年の上昇率ランキング10位のうち、8品目が生鮮食品となっているのです。

・2007年消費者物価、上昇・下落ランキング



2007年平均の消費者物価指数は、前掲の通り「生鮮食品を除く総合指数」で100.1(05年=100)、前年とほぼ同じ水準と伝えられていますが、生鮮食品を含めた「総合指数」では100.3ですから、生鮮食品の上昇率が高いことが分かります。2007年平均の生鮮食品は105.0、つまり2年間で5%の価格上昇となっているわけです。

私たちの生活に欠かせない品目や購入頻度の高い品目を中心に考えてみると、公表されている消費者物価指数の「生鮮食品を除く総合指数」より、実際の生活における物価上昇の影響はもっと大きいと言ってもよいのではないでしょうか。

さらに、消費者物価指数をくらしの中の物価判断に活かすには、他にも問題点が!この問題は、次のページへ!
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